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アビー・グリーン『恋に落ちた復讐者』を読んだ感想

イタリア人大富豪のビチェンツォと高級クラブの店員カーラのロマンス。

 

 

愛する妹を自動車事故でなくし、失意の底にいるイタリア人の大富豪ビチェンツォ。
妹の恋人コ―マックが運転していた車が事故を起こし、二人は死亡。同乗していたコ―マックの妹だけが生き残りました。

 

コ―マックは妹をだまして、財産を横取するつもりだったのは明白。ビチェンツォは、妹を失った悲しみと、やり場のない怒りを抱えていました。

 

事故の直接の原因はコ―マック。しかし、コ―マックの妹にも責任の一端はあると考えたビチェンツォは、コ―マックの妹カーラへ復讐を決意。

 

 

カーラの心を惹きつけ、身体を奪い、残酷に傷つけます。
ビチェンツォの強い猜疑心と、誤解を解けない切ないカーラの想いが錯綜するストーリーです。

 

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序盤のあらすじ

ある日、カーラは兄とその恋人アレグラと車で出かけます。兄と、アレグラの様子がおかしいと思い、自分が同乗すればなんとかなると考えたからです。

 

兄が、事故を起こしアレグラと兄は二人死亡。カーラだけが生き残りました。

 

兄からひどい仕打ちをうけてきたものの、兄は唯一の肉親。自分が事故を防げなかったことと、二人が亡くなった悲しみに打ちひしがれます。

 

明日、アパートメントを引き払い、故郷のダブリンへ帰る予定のカーラ。勤め先の高級クラブへ、挨拶のために出向きました。

 

そこへ、「エンツォ」と名乗る一人の男性客があらわれました。

黒髪に浅黒い肌。
彼をみると、熱い衝撃を感じます。

 

 

孤独と悲しみを胸に抱いているカーラは、ロンドンでの最後の一夜、彼に身を任せることを決めました。数時間だけでも、別の人間になりたい。

 

甘く優しい一夜を過ごし、ひとときの慰めを得たいカーラ。翌朝、エンツォは衝撃の事実をカーラに告げました。
彼は、アレグラの兄で、カーラへの復讐のため近づいたのだということを。

 

感想

 

ビチェンツォの強い猜疑心と、繰り返しカーラを試すような発言、行動が雰囲気を重苦しく感じさせます。この作家さんの作風なんですかね。息苦しい感じなのは。

 

ちょっとでもカーラにときめくと、「いやいや、あいつは兄貴とグルだったはず」とカーラへの恋心を押し込めます。

 

一方、カーラは兄から虐待に近い扱いをうけており厳しい生活を強いられていました。
ビチェンツォの偏見を解くこともなく、彼女は彼からの暴言いや、罵詈雑言を受け止める姿は、痛々しい。

 

復讐といいながらも、ヒロインにメロメロで、その想いと行動のギャップに笑いがこみ上げるパターンではなく、この作品は終盤まで暗い雰囲気を引きずります。

聞く耳もたないヒーローですが、その姿さえ笑いになりません。
思い込みと勘違いからヒロインを偏見の目で見る、これぞ定番復讐劇。

 

以下ネタバレなので白字にします。読むときには反転してくださいね
ロンドンの一夜で、カーラは子供ができるのですが、ヒーローは避妊した!と言い張ります。ところが、ヒロインが、絶対って、いえる?穴があいてたかもよ、と詰め寄ると、なぜかヒーローは記憶があいまいに(笑)なにしろ、ものすごくよくて失神寸前で最終確認(?)をしなかった!)ですって。

彼の苦しい胸の内がちらりと伺える発言。
あと、ちょっと表紙が・・・恥ずかしいのは、私だけでしょうか。