この記事は約 3 分で読めます

ケイトリン・クルーズ『愛人のレッスン』の感想

おなじみギリシア人ヒーロー登場です。誰よりも自分を嫌い、憎んでいるニコス。彼はバルべリ一家に復讐を硬く誓っていました。

 

 

そんな彼に「愛人」の申し出をしたトリスターヌ・バルべリ。

復讐の駒にされながらも、彼を愛し許す彼女のやさしさと、ニコスの痛々しい過去に注目の作品。表面的には強気ですが実は自己卑下Мタイプのヒーローですよ。

 

スポンサーリンク


序盤のあらすじ

 

トリスターヌは、母親の医療費の支払いで困窮している生活。このままでは母に良い治療を受けさせてあげられない。

 

彼女が相続するはずの信託財産に手をつけられず、腹違いの兄ピーターに頼るしかない状況。

 

そんな時、ピーターから辛辣な言葉と一緒に、ある提案をされます。彼女が裕福な男性とのゴシップをまきちらし、バルべリ家の名前に世間を注目させること(ゲスだな)

 

「お前がようやく役に立つときがきたな。」
「一家の財産を立て直す義務は、お前にだってある」

 

自分で稼いだお金で堂々と生きていたいと思っていたはずが、急激に悪化する母親の体調を目の前にし、トリスターヌは兄の申し出をうけるしかありません。

 

ゴシップの愛てとして、彼女が、選んだのはギリシア人の海運王ニコス・カトラキス。地中海の港に停泊中の豪華クルーザでのパーティーで、ニコスに迫りました。

 

「わたしをあなたの愛人にしてほしいの・・・」

 

スポンサーリンク



『愛人のレッスン』の感想

ヒロイン トリスターヌは、なかなかの世間知らずぶり。愛人契約を持ち掛けるわりには、ニ、三日の辛抱だ、と思ってみたり、身体の関係なしよ!のびっくり発言。

 

パパラッチにとられちゃえば、あとはバイバイする気だったのでしょうか(笑)

 

ニコス自身が、バルべリ家へ復讐を狙っているので、トリスターヌのおかしな提案も、奇妙に思いながら受け入れます。やる気なしの愛人候補と、復讐狙いのニコスですが、一緒にいるうちに惹かれあって、結局はいいかんじに笑)

 

 

トリスターヌの兄ピーターは口だけ達者なクズ野郎で、トリスターヌを娼婦呼ばわりした挙句、寄生虫扱い。

 

 

寄生虫ですよ!!

 

 

「尻軽」「ばいた」「あばずれ」などは定番ですが、最近のハーレは過激ですね~

 

ストーリーとして復讐ものの定番としては、惹かれあっちゃった段階で、復讐はナシヨのパターンか、誤解と勘違いから最初にガツンと復讐しちゃい、関係修復にいそしむパターンが多いのですが、この作品はかなり終盤にやっちゃいます。

 

 

後半で明かされるヒーローの復讐の動機が斬新です。純粋な、愛する家族の敵討ちじゃありません。屈折したヒーローの内面が現れている復讐理由です。

 

 

ニコスの後悔と、自己卑下する姿は、雨の中哀れな捨てられた子犬を思わせます。キュンとはしませんが(笑)、可愛いもんですよ。

 

 

最後、ひどい仕打ちをした自分を許し、愛すると言い切るトリスターヌを、「理解できない」と告げるニコス。繰り返し、愛してると言い聞かせるトリスターヌ。考えが浅いのか、心が広いのかちょっと謎ではありますが、いい場面でした