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ロマンス手帖

ハーレクインロマンスなどの海外のロマンス小説の感想ブログ。あらすじの紹介です。多少のネタバレあり。

ダイアナ・パーマー『ペーパー・ローズ』を読んだ感想

ダイアナ・パーマー『ペーパー・ローズ』を読んだ感想

貧しく苦しい生活から救い出してくれた男性に恋するセシリー。
義理の父親からの暴力に傷ついた少女が、
優しく、そして力強いテートに守られ、大人の女性へ成長しました。

 

 

淡く切ない恋心に胸キュンロマンスです。

 

ヒロインの極貧生活から救い出だしたのはあこがれの人

舞台はアメリカ サウスダコダ。
セシリーは母を亡くし、義理の父親と貧困生活。
母親が残してくれた店を義父と二人でやっていますが、破産寸前の状況です。

 

 

そんな、彼女の店の常連客なのが、今回のヒーローのテート。
スー族の血を引く、誇り高き男性です。

 

 

ある日、テートはセシリーの様子がおかしいことに気づきます。
彼女の義父は、酒を飲むと彼女に触り、それがエスカレートしている。
義父におびえるセシリーを、義父から有無を言わさず引き離し、離れて暮らす自分の母親の元へ送ります。
その後も、セシリーの生活の安全や金銭的な援助をし続けます。
ただし、彼女に内緒で・・・

 

 

前半 超カッコイイ テートに私も惚れました

テートが、超かっこいい。
義父からセシリーを引き離し、守り続ける。
その決意、惚れてしまいます。
当然、セシリーもテートへの淡い恋心を抱いていましたが、本気で彼を愛するように。
そりゃ、当然!

 

 

 

ですが、それも彼女に金銭的な援助をし続けていた事実がばれて、関係に変化が訪れます。
奨学金と称して、彼が学費を払っている。
彼女のアパート周辺も、変な輩が近づいていないか、彼が見守る。いやいや、過保護もいいところでしょ、と思うのですが、セシリーは彼の好意を素直に受け取れません。

いいじゃん、いいいじゃん。って思うのは私だけ?

 
一方、テートはセシリーを大事に大事に思っているのですが、スー族の血を守るため、同族同志の結婚を望んでいます。当然、白人のセシリーは対象外。
うすうす彼女の気持ちには気づいているものの、自分から積極的に応えるつもりはありませんでした。

 

ああ、テート一体なにを考えてるの?

 

 

 

 

ツンツンヒーローの真骨頂

じゃ、なんで、あんなに過保護なの~と、思うのですが、そこは、揺れる男心(なのか?)
セシリーとは結婚できないけれど、離れていってほしくない。
彼女への援助は惜しくない。
でも、結婚できない。
矛盾だらけの関係に、セシリーは混乱。

 

 

金銭的な援助の暴露、テートの恋人(自称)の登場、出生の秘密が関係し、二人の穏やかな関係に変化が訪れます。
一番の見どころは、テートのやさぐれ具合。
今までと違うセシリーに面白くないテートは、ツンツン態度になってしまいます。
セシリーに、恋人候補(友人)が登場し、さらにプンプン。

 

 

ネイティブ・アメリカン
あの、序盤の男らしいテートはどこにいった???
別人か?

愛に臆病な、孤独な男の葛藤が混乱を巻き起こすロマンス。
セシリーの少女時代からの一途な想いは、充分に彼に伝わっていて、テートさえ愛を受け入れれば皆がハッピー。
素直になれよ、の一言です。

 

 

途中、思いもよらず登場した中年カップルのいちゃいちゃぶりもほほえましく感じました。

 

こちらの作品も是非どうぞ

『ペーパー・ローズ』のスピンオフ作品です。ヒロインがとにかくさわやか!

ダイアナ・パーマー『あの日、パリの街で』を読んだ感想

ダイアナ・パーマー『あの日、パリの街で』を読んだ感想

あの日、パリの街での偶然の出会い。学校をさぼった大人になりきれていない少女と、妻をなくしたばかりの傷心の男性のロマンス。ダイアナ作品定番の年の差カップルのロマン...

ダイアナ・パーマー『あの日、パリの街で』を読んだ感想

ダイアナ・パーマー『あの日、パリの街で』を読んだ感想

あの日、パリの街での偶然の出会い。
学校をさぼった大人になりきれていない少女と、妻をなくしたばかりの傷心の男性のロマンス。
ダイアナ作品定番の年の差カップルのロマンスです。

 
 
 

ヒロインの爽やかな性格が魅力的。
一方、ヒーローは愛する人との別れや、絶望感を漂わせ、ヒロインと対照的です。

 
 
 
鬼畜度数は、ゼロでウェットな性格のヒーロー ピアス。
亡き妻への想いと、若く純真なヒロイン ブリアンヌへの恋心に悩むピアスのうらやましい限りのロマンス。
 
 
 

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スーザン メイアー『ナニーと最後の独身貴族』 <ブルースターの忘れ形見Ⅲ>の感想

スーザン メイアー『ナニーと最後の独身貴族』 <ブルースターの忘れ形見Ⅲ>の感想

ブルースターの忘れ形見シリーズ第三弾。
疎遠にしていた父親が亡くなったと知らせを受け、ブルースター3兄弟は急いで実家に戻りました。そこで待ち受けていたのは、なんと母親違いの三つ子の弟妹。
次々と、三つ子ちゃん周辺の女性たちと結ばれるブルースター兄弟。

残るは、最後、あの人 長男グラントの恋物語。

 

 

若くして夫と死に別れた孤独なヒロイン。唯一残された身内に会いにブルースター家へ

 

ヒロイン クリスティンが、故郷テキサスからブルースター家にやってくるところから話はスタートします。

 

 
クリスティンは若くして結婚しましたが、夫とは死別。
唯一の血縁だった姉も事故でなくなり、姉の残した遺児 三つ子たちだけが家族と呼べる存在。そんな、彼女が、切ない気持ちを胸に、三つ子に一目会いたいとブルースター家を訪れます。

 

 
クリスティンがブルースター家にやってきた日、折しも、その日は偶然、三男チャドとリリーの結婚式でした。

 

 

 

名家の王子様とテキサスの田舎娘がお互いに一目ぼれ(?!)

玄関先で、名前を告げようとした矢先応対をしたのは長男グラントです。
なんと、クリスティンの目には、グラントは「王子様」。
引き換え自分を「テキサスからきたみすぼらしい田舎娘」。

 

 

 

恋する乙女的な発想で、さえない自分を恥じ入ります。
花嫁リリーの招待客と勘違いされ、自分が三つ子の叔母という事実を告げるタイミングを逸してしました。亡き姉の面影を映した三つ子がいとおしく離れがたいクリスティン。
とはいえ、名門ブルースター家の三兄弟と親権と争っても、勝てるわけがない。

 

 

リリーの正体を察した家政婦ミセス・ロマーニの協力を得て、ロマーニの血縁と偽り、ブルースターの屋敷にとどまることを決めます。三つ子にとってなくてはならない存在になれば、離れなくてもすむかもしれない。正体を明かすのはそれからでも、遅くない。

 

 

グラントと犬猿の仲の家政婦ミセス ロマーニからの入れ知恵で、三つ子のナニーとなることとなりました。

 

一方、今回のヒーロー 長男 グラントは、結婚式の当日玄関先で出会ったクリスティンを一目見て、美しい女性だと心奪われます。
本人は、さえないテキサス娘だと思っているのに、この認識の違い(笑)。
恋って不思議ですね。

 

 

本気で誰か好きになったことのないグラントは、クリスティンを意識しておめかし
苦々しくおもいながら、ひげをそり、髪を切り、自分の匂いを気にし始めます。
王子様も、匂いが気になるのか!(笑)

 

 

そんな、兄の姿を、からかう弟たち。
二人は次第に親密になり、個人的な話を打ち明ける仲になります。
クリスティンの過去の結婚、グラントは仕事の重圧や責任。
誰にも言えない胸の内を分かち合う仲。
勿論、クリスティンが三つ子の叔母であることは知りません。何度か彼女はグラントに打ち明けようと試みますが、言い出すことができませんでした。

 

 

 

 

クリスティンは秘密を抱えたまま、グラントと親密になり、ちょっと読んでいるこちらがハラハラ。お似合いの二人なだけに今後が心配です。

 

ヒロインの秘密がばれ王子様が大激怒!

 

 

顧問弁護士アーニーの登場でストーリーは盛り上がります。結局クリスティンの正体が明らかになり、グラントは大激怒。

 

 

自己中心的で何でも、自分の想い通りにしたい性格のグラント。彼女が自分に純粋な好意だけを寄せていなかったと、傷ついていました。

 

 

 

本当はかえってほしくないのに、テキサス行きの飛行機チケットをクリスティンに渡します。

 

 

何故、追い出すようにチケットをクリスティンに渡したんだ、と弟二人に問われた時には、
「チケットを受け取ってほしくないから、渡したんだ!」
(←意味不明?試していたの?)

 

「テキサスで苦労して、しっぽをまいて自分のもとにかえってきてくれればいいのに」(←おいおい)

 

 

 

もはや、彼は大激怒なのか、大混乱なのか、怪しいところです。
状況をみかねた、弟二人がとりなそうとしてもうまくいきません。物語終盤、グラントと犬猿の仲といわれた家政婦ミセスロマーニの登場で、さすが年の功、人生を諭してグラントは目を覚まします。クリスティンをテキサスに迎えにいき、誤解が解けて大団円。
後半ちょっとしたグラント放置のお仕置きが、心地よい作品(笑)です。