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シャノン・マッケナ『夜明けを待ちながら』を読んだ感想

シャノン・マッケナ『夜明けを待ちながら』を読んだ感想

屈折した少年時代を過ごしたサイモン。彼は、かつて放火の疑いをかけられ、故郷を離れました。

 

 

街をでてから17年。伯父の死の真相を突き止めるべく、彼は故郷へ戻ります。街の人たちの根拠なき噂や、いやがらせ。

 

 

悪意が渦巻くなか、初恋の人、エレンと再会。そして、お互いを求める気持ちは止められませんでした。
時を経て、お互いを求めあう情熱が濃厚に描かれた一作です。勿論、シャノン・マッケナ作品なので、ホットなシーンも充実です。

 

 

序盤のあらすじを簡単にまとめました

舞台はアメリカ、カスケード山脈のふもとの街。エレンは、生家を改装し、おしゃれなホテル「B&B」の女主人として成功をおさめていました。
順風満帆にみえるエレンですが、彼女には忘れられない男性がいました。初恋の人、サイモンです。
エレン16歳のころ、サイモンは放火の疑いをかけられます。両親をなくし、変わり者の伯父と二人で暮らしてるサイモン。
酒をあおった伯父に時には殴られ、腹をすかせて過ごす夜も一度や二度ではありません。
孤独と寂しさ、そしてあらぬ罪ときせられ、耐えられなくなった彼は、ついに街をでる決心をします。
彼が街を出発する夜、ふたりは秘密の夜を過ごします。美しく咲き乱れるペチュニアの花壇。月明りにうつされる、まだ成熟しきれていない少年と少女。自分たちが何をしてるのかさえも、わからず、抱きしめあい慰めあう二人。
あれから、17年、サイモンからは何も連絡はありません。エレンは32歳。
そろそろ、子供もほしいし、幸せな家庭を築きたい。
街の有力者の息子、弁護士のブラッドと婚約をします。その頃、サイモンの伯父が自殺。

 

 

報道カメラマンと活躍していたサイモンが伯父の死の真相をつきとめるべく故郷へかけつけ、二人は再会。

 

 

エレンは、やせっぽちの女の子ではなくなり、美しく上品な淑女へ。サイモンは、ひょろりと痩せたアンバランスな少年ではなくなり、硬く引き締まった身体をもった、たくましい男性へ。
成熟した男と女として再会した二人、思い出すのは、二人の初めて経験。
お互い高まる欲望を隠せませんでした。

 

 

感想です

伯父の死をきっかけに故郷に戻り、死の真相をつきとめ、初恋の相手との愛を成就させるストーリー。
サスペンスタッチではありますが、大半がエレンとサイモンのホットなシーンです。
サイモンの屈折した内面が、痛々しいのですが、いかんせん長いので中だるみは否めませんでした。
屋外で愛を交わすシーン(?)で、美しい自然の描写を堪能できます(笑)
都会では、味わえませんね。バイクにのって山の上にいって、イチャイチャ。湖にいっては、イチャイチャ。

 

大自然での営みの美しさを満喫できます。

 

一方、サイモンの同級生二人にも注目!。
エレンの婚約者ブラッドと、サイモンの女友達コーラなのですが、こちらのカップルの方が、断然、面白いです。
ハイスクール時代に付き合っていたのですが、わけあって二人は別れます。このあたりの理由は、サイモンが放火の疑いをかけられたことと絡んできてるのですが、エレンに対しては紳士なブラッドが、コーラに対しては酷い事この上なし。

 

 

本当に酷いやつめ、こんにゃろ~。

ミスターアイビーリーグと呼ばれる完璧なブラッドと、街で尻軽の烙印をおされてるコーラ。

 

ブラッドに惹かれながらも、失礼な態度は許さないと、コーラはスタンスは崩しません。

 

 

ブラッドの暴言への応酬もすがすがしいですよ。いかにもアメリカンな印象です。
シャノン・マッケナーは、勝気な女性を書かせるのが上手いですね。
一つ残念なのが、表紙の女性。どうみても黒髪・・・ヒロイン黒髪だっけ、と少々疑問を感じます。

 

 

リサ・マリーライス『闇を駆けぬけて』を読んだ感想

リサ・マリーライス『闇を駆けぬけて』を読んだ感想

殺人事件の重要証人となってしまったジュリア。
証拠を隠滅するため、犯人のマフィアのボスは、彼女の首に懸賞金をかけました。国中の暗殺者が彼女を狙っています。
そんな彼女を守るのは元特殊部隊の寡黙な牧場主のクーパー。

忍び寄る暗殺者と、恐怖におびえるジュリア。彼女が唯一恐怖を忘れ、熱くなるのはクーパーとの抱擁。リサマリーライスらしい過保護系ヒーローのムンムンした男くささを味わえる一冊です。
一冊で、完結するので読みやすく、リサマリ初挑戦の方でも楽しめる作品。

私のお気に入りの一冊です。

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カーリン・タブキ『これが愛というのなら』を読んだ感想

カーリン・タブキ『これが愛というのなら』を読んだ感想

お堅い警察官のフィル。

 

潜入捜査での新しい任務はストリップクラブにダンサーとして潜り込むこと。
過激な衣装を身にまとい別の人間キャットになりきります。

 

刺激的なテーマのスリリング・ロマンチックサスペンス。ホットなシーンも充実ですが、メインがストリップクラブなので、設定NGが厳しい方はご注意ください。

 

 

序盤のあらすじを簡単にまとめます

フィルはお堅い警察官。亡くなった父の後を追い、自分も警察官になりました。

 

 

内部調査課(警察内部の不正を暴く部署)で活躍後、潜入捜査課に配属になります。
そこで待ち受けていたのは、警部補のタイ。彼とは過去の因縁がありました。
かつて、内部調査課だった時、フィルはタイの不正疑惑を指摘し、やり合った過去があったのです。目的を果たすためなのなら、法律ギリギリやってのけるタイと、あくまで規律を重んじるフィル。

内部捜査課での過去を持ち出し、タイはフィルのことを「ねずみ」(密告者)と呼び軽蔑します。

 

 

どうせ、仲間をちくるんだろ?こんなやつとは仕事はしたくない。

フィルとタイは反目し合いますが、クラブに潜入する女性捜査官が必要なため、お互い仕事と割り切り、その場は治めます。

クラブでは、続けざまに何人かのダンサーが行方不明になっていました。フィルの前任だった女性捜査員も行方不明です。

 

 

 

殺されてしまったのか、それとも売り飛ばされてしまったのか。
何としてでも、犯人を突き止めねばならない。

 

 

 

タイと、同僚の捜査員たちは、すでにクラブのマネージャーや常連として出入りをしており、フィルにはカクテルウェイトレスとして潜入する予定でした。

 

 

胸が大きく開いたホルダートップビキニと、ミニスカート。申し訳程度にしか布がない下着とピンヒール。酒とタバコと性の匂いが充満するフロア。ミラーボールの回る店内で、彼女は腰を振りながらカクテルを運び、新しい自分を感じるのでした。

 

感想です

ストーリーは、フィルの亡き父の事件と、ストリップクラブ失踪事件が大筋です。そこに、大きくロマンスが絡んできます。

 

フィルとタイは、最初から惹かれあっているからこそ反発しあいます。お互い容赦のない事この上なし。

 

表面的に、激しく軽蔑しながらも、お互いを求めあっています。本当の気持ちを隠すために、悪態をついたりしますが、口ではどういっても、フィルが他の男に見られるのが面白くないタイ。

 

 

フィルは男にだらしない女なんだ、と軽蔑することで自分の気持ちに無視を決め込むのですが、なかなかうまく割り切れない。

 

 

 

一方、フィルはというと、敬虔なキリスト教徒の父親の影響や、苦々しい過去の経験から、男性にはとっても消極的。それが、別人格になりきり、大胆なドレスや舞台でのふるまいに、新しい自分を感じます。

 

萎縮してる自分を解放する感じ?

 

 

連続殺人犯からフィルを守るタイですが、クラブで徐々に大胆になるフィルを目の前にし、自分の気持ちに嘘がつけなくなります。

 

 

一押しシーンは、終盤のタイの葛藤。
終盤、フィルに心を許しそうになる自分に気づいたタイは、猛スピードで逃げ出します。

 

 

自分は結婚もしない、子供もいらない。
相手と親密になりそうになったら、相手から逃げ出す。

それがタイのやり方。

それで、いい、と考えながらもフィルの悲しい顔を思い浮かべます。
色々な感情がいりまじり、気が変になりそうだと感じます。

 

 

「もしこれが愛だというのなら、そんなものとは一生関わりあいたくない」

 

 

でも、フィルの痛みを和らげられるのなら、天地さえ動かしたいと思う。
彼女のいない人生なんて、考えられない。愛を知らない男の苦しい胸のうち。
愛かどうかがわからない。
だって、愛を知らないから。

邦題のつけ方が、とっても素敵です。このフレーズからとったのですね。

 

サスペンスのストーリーも最後の最後まで引っ張りますので、楽しめますが、残念ながら骨太な感じはありません。あくまで、ロマンス8 サスペンス2くらい?かな。

「人の命が潜入捜査なのに、いちゃこらしているこの人達は、どうなのか?」

職業倫理を強く感じる方は、苛立ちを感じるかもしれませんね。

 

 

ネットで評価が分かれるのは、このあたりが原因でしょうか。そのあたりはさらっと読み流せるなら、楽しめる作品です。

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シャノン・マッケナ『夜の扉を』 を読んだ感想

シャノン・マッケナ『夜の扉を』 を読んだ感想

シャノン・マッケナ『夜の扉を』 を読んだ感想

恋人選びに失敗続きのアビーと、一見するとワルな鍵屋ザンとのロマンス。
過去の恋人たちの半端ないダメぶりに驚きます。

 

 

  • ・家賃も払わずアパートに居座る。
  • ・電話料金急騰
  • ・アビーの名義の車にのって車を大破。
  • ・ストーカー的な行動で、アビーの上司に殴りかかる
  • ・薬物の疑いあり

 

次は、絶対に「普通の恋愛」をする!
堅く決意をしたもの、ザンと知り合い彼女の決意はもろくも崩れます。

大半がホットなシーン。その部分は裏切りません。
プラスちょっとしたサスペンス アクションといった作品。

 

ダメンズを選んでしまうヒロインの苦肉の策

 

過去の恋人たちのトラブルに巻き込まれ、心底うんざりしたアビー。
「彼氏にするならこんな人」の条件を決めます。

 

ふとした、トラブルにまきこまれザンと知り合い、セクシーな彼にたまらなく惹かれてしまいます。

 

男らしい彼が自分を守ってくれた!

 

ところが、過去の苦い経験がザンへの気持にブレーキをかけます。

  • 「格闘技は好き?」
  • 「バイクに乗ってる?」
  • 「銃はもってるの?」
  • 「タトゥーは入れてる?」

ダメ男ををふるいにかけるには、なんとも残念な質問をザンに突き付け「残念ながら、お付き合いできないわ」

私がアビーの友達なら助言してあげたい。
いいのか?!アビー!!ダメ男をみわける条件は、そんなんじゃないぞ。

 

逃がした魚(ザン)は大きいと後悔するなよ。ヒーローは正義感の強い性格で、いい奴なのに。

 

 

 

健気すぎるヒーローの苦肉の策

 

ストーリーが進み、どうにもこうにも抑えられない気持をお互い意識しますが、アビー側の理由(?)で、二人は恋人同士とまではいきません。

 

 

あきらめきれないザンは、屈辱を感じながらも「ある提案」をします。
それは、秘密の関係。友達以上恋人未満になりませんか?

 

 

どうしても、ザンはアビーの心を掴みたい一心の苦肉の策。

 

 

親密な関係になった上で、自分が彼女の夫に相応しい人間だと納得させたい、と考えます。思考が、彼氏を飛び越え夫とは、なんとも早い(笑)。

 

 

それだけ本気度が高いのでしょうか。

 

彼女のためなら、長い髪をきってもいいし、ひげをそるのもいとわない。
服装にも気を遣おう。
高尚な趣味を養おう。

 

こぎれいになる決心か(笑)

 

 

健気すぎて、女冥利につきますよ。

 

 

物事を深く考えないセクシーヒロインには、ワイルドで正義感の強いヒーローがお似合い

 

 

切々と語る彼の小さな決心に胸キュンです。秘密の関係に迷いながらOKを出すアビー。

 

トラブルに巻き込まれないならいっか、という考えです。

 

 

普通の恋愛がしたいの!といってる割に、おかしな提案を引き受けてしまう天然アビー。
最終的には、ヒーローは良い奴だし、ロマンス小説らしくめでたしめでたしなのですが。

 

 

ヒロインに突っ込みどころ満載の一冊。
こういうヒロイン、私は嫌いじゃないですが、人によってはイライラさせられるかもしれませんね。