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ロマンス手帖

ハーレクインロマンスなどの海外のロマンス小説の感想ブログ。あらすじの紹介です。多少のネタバレあり。

ナリーニ・シン『冷たい瞳が燃えるとき 』 <サイ=チェンジリングシリーズ2>を読んだ感想

ナリーニ・シン『冷たい瞳が燃えるとき 』 <サイ=チェンジリングシリーズ2>を読んだ感想

 

パラノーマルロマンス サイ=チェンジリングシリーズ2作目。

 

今回はジャガーサイチェンジリングのヴォーンがヒーロー。

群れの中でもひときわ野生的で危険な匂いがする存在のヴォーン。恋人に好みがうるさく、とにかく自由を愛し精神的に依存されるのもまっぴらごめん、といった性格。

 

 

彼が惹かれたのは、莫大な富を生み出す予知の力を持つサイの女性 フェイスです。

 

 

 

全く違うタイプの二人がお互いに惹かれあい、もとい、ヴォーンの強引な求愛で結ばれるロマンスです。

 

 

パラノーマル・ロマンス“超能力者=動物に変身する種族”シリーズ第2弾!
予知能力者フェイスは、その強大な能力ゆえに隔離・監視下で暮らしていた。
そんな彼女を、おそろしい闇のビジョンが襲う。
それは凶暴な殺人者のせいなのか?フェイスが頼れるのは、サイ社会から離脱した女性サッシャだけだ。
だが囚われの世界を飛びだしたフェイスの前に現われたのは、野性に満ちた危険なチェンジリング、ヴォーンだった…
「BOOK」データベースより

 

硬派は、軽々しい恋愛しないけど一目ぼれはアリなのです

第一巻でヒーローだった豹チェンジリングのルーカス。彼をアルファ(群れの中心)とする豹チェンジリング「ダークリバー」の一員ヴォーンが今回のヒーロー。

 

 

色々ないきさつがあり、ヴォーンはジャガーながらも、豹の群れで暮らしています。

群れの中でもジャガーであることを除いても、ちょっぴり異質。

 

 

年頃の娘はヴォーンには色目を使いません(笑)だって、なびく雰囲気じゃないもの。

野性味あふれる彼はアンタッチャブル。

 
一方、ヒロインのフェイスはサイの女性で、「ナイトスター」と呼ばれる予知の能力を持つ集団(クラン)の一員。

 

 

フェイスの能力は、ナイトスターのビジネスの核。彼女の予言はかなりの的中率です。

経済の予測から、発明がヒットするかどうか、など彼女の予知は多岐にわたり、彼女の稼ぎ出す莫大な富はクラン全体へ流れます。

 

 

ところが、そんな特別な女性にも拘わらず、フェイス自身は、山奥の監視のついた施設で暮らしており、他人との接触は全くゼロ。

 

 
予知の能力を持つFサイは謎の存在

 

 

 

まさに飼い殺し状態なのですが、それには理由がありました。予知の能力を持つ者はかなりの確率で、精神崩壊を起こします。彼女の特殊な環境は、フェイス自身を外部から守るため。

 

他人との接触や世間からの刺激を避けながら、彼女は、うっすらと自分の将来を理解しつつつ、ただただ予知を続ける毎日。

 

二人のロマンスは、ヴォーンがフェイスの暮らしている施設を発見したところからスタート。

 

 

ジャガーに変身したヴォーンは、謎の施設に、誰がいるのか気になって仕方ない。野生の勘か?敷地内に忍び込んだ時ヴォーンはフェイスを見つけます。

 

 

腰まで届く真っ赤な髪。暗闇のなかにくっきり浮かびあがるフェイスに目を奪われ、そっと彼女を見つめます。硬派なジャガーも、彼女に一目ぼれ。

 

 

 

 

謎の施設から脱出するフェイスが向かう先は・・・

 

施設から脱出しようとしてるところをヴォーンに目撃されてしまうフェイス。

 

 

どうしてもサッシャ(第1巻のヒロイン)に会いたい。相談したい。

 

 

むごい「闇のヴィジョン」をみるようになったフェイスは、自分の予知が「殺人事件」だと気がつきます。

 

 

もしこの「闇のヴィジョン」に早く気がついていたら・・・・・妹が殺されなくてもすんだかもしれない。

 

 

彼女を悩ませる「闇のヴィジョン」とは?

そして、予知能力(Fサイ)の本来の役割とは?

 

 

フェイスが向かったのは豹チェンジリングのアジト。

そこで待ち受けるのは、彼女に一目ぼれのジャガーチェンジリングのヴォーン。

 

 

「触れ合えば正気を保てない。だから触らないで」と怖がる彼女にヴォーン強引迫ります。

 

 

フェイスはサイの中でも特別な人。

サッシャ(と私)は、ヴォーンの強引な行動にハラハラです。

 

ああ、彼女の正気が保てなかったらどうしよう。

ヴォーン、加減してやって!!

 

 

「こいよ」 「いやよ、やめて」の二人のやり取りがジレジレです(笑)

 

ヴォーンの熱い抱擁とキスが、闇に飲み込まれそうになるフェイスを支えます。

 

 

ロマンス色も強くなりますが、完璧だといわれるサイの世界の綻びが見え始め、いよいよシリーズ全体に、エンジンがかかってきた感じです。

 

 

ポーシャ・ダコスタ『図書館司書グウェンの恋愛通信』を読んだ感想

ポーシャ・ダコスタ『図書館司書グウェンの恋愛通信』を読んだ感想

ポッチャリ図書館司書 グウェンの妄想、そしてホットシーンがメインのストーリー。
ある日、グウェンの勤める図書館のご意見箱に、自分あての奇妙なラブレターが入っていました。
なんと便箋四枚!

 

 

ネメシスと名乗る差出人は、毎日図書館で グウェンを見つめ、よからぬ妄想をしていると。
「危ない、やばい」と身の危険を感じるところなのですが・・・

 

とんでもない変態だと思いながらも、何故だかラブレターを何度も読み返すヒロイン。
ちょっと行き過ぎ妄想万歳?のロマンス作品です。

 

「ご意見箱」に入っていた、ちょっとおかしなラブレターで妄想爆発

バツイチ図書館司書グウェン。最近ちょっと恋愛から遠ざかっています。
彼女が思いもよらぬ「ネメシス」からのラブレター(?)に、何故か胸がどきどき。
 
 
 
本物のネメシスは太った中年で、きっと頭の薄くなった不細工な男性かもしれないけれど・・・
グウェンは、片思いの相手 プロフェッサー セクシーこと歴史学者 ダニエル・ブリュースター教授に脳内で変換し、代役を務めさせます。妄想大爆発です。

 

誰にも迷惑をかけていはいませんが、かなり危ない妄想ですね。

 

 

 

プロフェッサー・セクシーの「ご意見」を無視する妄想女子

 

ダニエルはグウェンの務める図書館に文献の調査で数か月前からきている大切な図書館のお客様。

 

 

テレビの歴史番組に出演する程の有名人でネットでは彼のファンサイトもある程の人気ぶり。学者っぽいフチなしメガネに、カールした黒髪はいかにも歴史学者といった感じの彼

実際に知り合うより以前より、グウェンは彼の出演した番組を見返すほどのファンでした。

 

 

そんな遠い存在だったダニエル。ふとしたことで、ラブレターの件を、彼に相談します。

 

 

 
ざっと目を通したダニエルは

 

「これは深刻だよ・・・・こういうことを書いてくる男は危険だ。図書館の警備課に報告しておいたほうがいいだろう。」と、アドバイス。

 

 

 

至極まっとうな意見なのですが、グウェンは

 

「彼は変態だけど悪い人間ではない」
「男性に崇拝されたり憧れられたりするなんて、めったにあることじゃない」

 

 

とダニエルからのアドバイス聞き入れません。

 

 

妄想の中で、ネメシスの代役をダニエルに務めさせ、あたかもダニエルが自分に想いを寄せてることにし、一人楽しむグウェン。

 

 

 

そして、ダニエルだったらいいのに、という気持ちから、ネメシスはダニエルなのではないか、と思い始め・・・・・

 

 

 

 

妄想女子+行動力=ロマンスの公式は成り立つか?!

 

手紙から始まり、チャットになり、エスカレートするネメシスとの関係。
ネメシスとのやりとりを相談するうちにダニエルとの距離も近くなり、親密な関係へ。

 

シャイで奥手?と思わせながらも、なかなか積極的なダニエル。グウェンの妄想を裏切りません。

 

最後まで、ネメシスはダニエルなのか。

それともネメシスは別の人間で危険な変態が彼女を狙っているのか。

はたまた、ダニエルがネメシスで危険な考えの持ち主なのか。

 

危ないゲームをしてるグウェンの恋の行く末にハラハラさせられます。

 

インテリヒーローの意外性と、バツイチぽっちゃり図書館司書の乙女的な思考の暴走ぶりを堪能できる一冊ですよ。

 

 

アニー・バロウズ『子爵の理想の花嫁選び』を読んだ感想

アニー・バロウズ『子爵の理想の花嫁選び』を読んだ感想

社交界きっての花婿候補の子爵ハブロックと、落ちぶれた天涯孤独の貧乏貴族の娘メアリーのロマンス。

 

ハブロックの婚活から物語はスタート。自分の結婚相手は地味子タイプ!と決めてるハブロックが、なんとか理想の花嫁を探しまくり、結婚までこぎつけます。

 

 

ところが結婚生活は、思ったようにうまくいかないようで(笑)ちょっとした二人の気持ちのすれ違いに右往左往。短絡的で癇癪持ちのハブロックに、おっとり優しい地味子メアリーが、時には耐え、時には賢く行動する。凸凹カップルがいい味だしているロマンスです。全般的に、ハラハラドキドキするストーリーではありませんが、なかなか読ませる作品ですよ。

 

年下彼氏を温かく見守るような視線でハブロックの行動をみてあげてください。私のお気に入りの作品です。

 

 

ハブロックの結婚相手の条件とは?

 

 

ある時、ハブロックは、別れて住んでいる妹を、自分の手元に引き取るため結婚を決意。

友人たちと結婚相手の条件について相談をします。これがなかなか辛辣な条件で、乙女たちが効いたら憤死してしまうような条件ばかり。

 

  • とにかく結婚できればいいけれど、誰でもいいわけではない。
  • 美人でなくてもいいけど、跡継ぎ子供は必要。
  • ・ベッドをともにする気にならない程不細工でも困る
  • 高慢な女性は嫌
  • ・跡継ぎの子供が頭が悪くても困るからまったくの低能じゃダメ
  • ・あれこれうるさい親戚に悩まされるのも勘弁してほしい。

 

ハブロックと友人たちが、彼の結婚相手の条件に絞ったのはとんでもない条件。

 

孤独で貧しく不器量で従順。愛に基づく結婚でなくても結婚にくらいついてくるような二十日鼠のような娘が理想なんですって!!(怒)

 

 

この超しつれいな条件をすべて満たす妙齢の女性を探し始めたハブロックの花嫁捜しが、このロマンスの出発点になります。

 

失礼な結婚相手の条件のお眼鏡にかなったのは?

 

 

不名誉な結婚相手として、登場するのが、天涯孤独のメアリー。彼女は母親を亡くしたばかりで、遠縁の親戚の家に身を寄せています。地味で内気な彼女と知り合うやいなや、ハブロックは彼女を花嫁候補にロックオン。

 

このヒロイン メアリーは、地味で内気ではありますが、他人に寛容で、洞察力に優れており、子供好きのするとても優しい子なんです。なので、序盤、ハブロック&友人のゲスイ花嫁条件を知ってる読者は、ちょっとメアリーを可哀想に思うかも。

 

でもですね、結局、愛に基づく結婚でなくても~ とか、妹を引き取るために~とかいちゃってるハブロックなんですが、結局は彼女の気立ての良さに気づき、知るごとに惹かれていきます。

 

こうなってくると、読者は、ハブロックの超失礼な条件が、メアリーばれるであろう、後半の「お仕置き」に期待が高まるわけです(笑)

 

お金持ちでイケてるハブロックの欠点

 

社交界で花婿候補として引く手あまたのハブロックですが、ちょっと短絡的な性格。

まぁ、あんな条件を思いつくくらいですから。

 

具体的にはですね。

 

  • ・思ったことがすぐ顔にでる。
    ・癇癪もち。
    ・思った事が重い通りにならないと大声になる。
    ・計画性に欠ける。

 

 

どれも致命的な欠点。もう、普通だったら勘弁してほしいって思うようなタイプなんですが、地味でおとなしいメアリーは、とても賢く寛容な性格なので、彼を受け入れるために努力をします。

 

しかも!!ヒーローの最低な二十日鼠条件を知ってしまってからもです。あんな条件で選ばれて、腹立たしいでしょう(怒)

 

 

 

失敗を謝ることができる素直さのある人だし、彼なりに頑張っていることが大切だと思うし、なんて・・・・健気なんだ。

 

 

ロマンスの世界においては、好きなった方が負けなのか!!!

 

 

まぁ、いろいろ欠点も多いヒーローですが、年下の彼氏・旦那様としてなら、かなりいい線いってると思いますヨ。あれ、褒めすぎかな?

 

自分に素直で、まっすぐ。

それでいて自分の欠点を認め素直に謝ることができる。
何事も、頑張ってくれる(やや、空回り?)なのも可愛い。

 

 

日常の何気ない思いやりや、行動にグッとくると、寛容な精神のヒロインに共感できるのではないかな。

 

ストーリー後半、ヒーロー宛の皮肉の聞いた書置きも、彼女らしく、よくいってやった!!と褒めてあげたくなります。お仕置き万歳です。

 

見栄やプライドよりも自分の気持ちを素直に伝えあう二人の姿に読んでいるこちらが、心温まる一冊。