ダラス・シュルツェ『藁くじの花嫁』を読んだ感想

物語の舞台はアメリカ、時代は南北戦争のしばらくたってから。今回のヒーローは地域で花婿候補ナンバーワン!裕福な牧場主マクレーン兄弟のイケメンルーク(兄)です。

 

 

両親が亡くなり男兄弟二人だけの牧場で、なんだか殺伐とした気持ちになったマクレーン兄弟。

 

 

掃除、洗濯、家事一般を引きうけてくれて、家事をうまく切り盛りしてくれる、そんな理想の花嫁はいないだろうか。おまけに自分の跡継ぎまで生んでくれれば万々歳。

 

 

もともと結婚願望のない二人は、「じゃ、兄弟のどちらかがお嫁さんをもらえば解決だよね!」と、短絡的に藁くじで負けた方がお嫁さんをもらうことにします。

 

 

結果、負けたのは 兄 ルーク。そして、ルークが選んだのは、大人しくて料理上手なエレナ―。万事解決するはずでしたが・・・・

 

 

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安易なヒーローの考えが痛い

 

ヒーロー ルークの幼さ残る自分勝手な考え方は、自分勝手そのもの。必要に迫られ、結婚を決めましたが、その後の展開がなんとも痛い。

 

牧師に「馬を選ぶのと花嫁を選ぶのは違うから」と忠告されても、耳を貸さず同じような感覚で、花嫁選びを進めます。お相手に選ばれた、エレナ―は料理上手で控えめな女性(に見えた)。

 

 

両親を亡くし、親戚の家で肩身の狭い思いをしているらしい。そんな彼女に白羽の矢を立て、あれよあれよのうちに結婚にもちこみました。

エレナ―も、街一番の素敵な男性にプロポーズされ夢のよう。そんなうまい話、そうそうあるわけがないのですが、エレナ―はなんといっても居候の身分。これで、意地悪な従妹と一緒に生活しなくてすむ、そんな自分に都合よく考えていた部分もあったのですが、なにより街一番のイケメンのルークだったので、断る理由もありませんでした。

 

果てしない夫婦の権力闘争

エレナ―は、慣れない生活にとまどいながらも、何とか家事をこなし、ようやく慣れてきたころ、ルークが「藁くじ」で結婚を決めた事実知り、怒り大爆発!

 

 

お互い結婚でメリットがあると思ったからこそ、スピード結婚をしたのでは?と思わなくはありませんが、エレナ―にはそんな理屈は通じません。

 

  • だって、それが女心だもの。
  • だって、ルークを本当に好きなっちゃったんだもの。

エレナ―の微妙な女心に気が付かないルーク。
なんとか、怒りを収めようと、あれやこれやと小手先で取り入ろうとします。

「結婚なんてしなきゃよかった・・・・」と、本音もポロリ。自分の優位性を崩したくないため素直になれないいがみ合い。

 

本当は早く仲直りがしたのは、二人とも同じ気持ちなのに、大きくでてしまった自分を引くにひけず、言い過ぎた、やりすぎたと後悔しても、お互い引き際を逃してしまいます。

 

 

夫婦喧嘩は犬も食わない、といったところ。

 

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大人の男女へ成長する夫婦成長物語

夫婦の可愛いいがみ合いのストーリーが進むにつれ、様々な出来事がわかってきます。

 

 

戦争を経験し、疲れ切った気持ちを奮い立たせ、新天地で牧場を始めたルークの家族。
両親が必死で大きくした牧場を守り、大きくしたいという兄弟の一途な気持ち。
土や誇りにまみれ、へとへとになるまで働く毎日。

 

人を好きになる気持ちや、温かさに飢えていたルークの兄弟。

 

ルークが本当に必要としていたのは、温かい愛情。
ヒーローの不器用ながらも、花嫁に尽す(ご機嫌取り)少々滑稽な行動も、可愛く思えてしまうのは、テキサスの男だから?
なんちゃって夫婦から、月日を経て心を通わせる大人の男女へ変化する夫婦成長物語
ほほえましいカップルです。

 

あと、マクレーン兄弟の毒舌ぶりが何気に気になります(笑)毒はきまくりです。