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リンダ・ハワード『Mr.パーフェクト』を読んだ感想

同僚3人と「完璧な男性」の条件リストを作ったジェイン。

 

 

  • 誠実で、思いやりがあって。
  • 信頼できて、定職についている。

誰もが夢見る男性像。
そして、願わくはベッドの上でも最高であってほしい。
(具体的にには、ちょっと言えない願望)

 

 

女性の秘密の願望のリストが、偶然にも世間にしれるところとなりました。
ちょっとした遊び心だったのに。
 

あまりの赤裸々な「完璧な男性」リストに世間は騒然。
マスコミも食いつきます。
 

ところが、このリストを作成した同僚が、次々と命を狙われることに・・・
あのリストが発端なの?
 

ジェインを守るのは彼女の隣人の警官サム。口を開けば、汚い言葉がでてしまう勝気なジェインと、自信家でうぬぼれが強いサムのロマンスが楽しめる一冊です。
 

ジェインの明るく軽快な語り口が魅力の作品。
訳者の加藤洋子さんの、ウィットにとんだ翻訳が存分に発揮されている一作です。
 

<序盤のあらすじを簡単にまとめました>

2000年、舞台はアメリカ ミシガン州。
ジェインはコンピューター会社に勤務の口は悪いが真面目な女性。
彼女には、いくつか悩みがありました。
 

  • 1、母親が旅行中に預けていった猫ブーブーが手が付けられない
  • 2、母親が自分に猫をあずけたことで、姉が嫉妬している
  • 3、父親が、大切な車をジェインに預けていったことで、兄が嫉妬してる

 

  • そして、4番目 隣人が気に入らない。

 

 

 

ジェインは家を購入し、新居での生活に胸を躍らせていました。ところが、隣人が・・・なんとも、残念な男。

 

 

夜中の三時に爆音をならし車で帰宅。
そんなにうるさくちゃねられない。
おまけに、昼間の二時に、逆に「睡眠妨害」と、どなりこんできた。
猫の足跡が、自分の車についてたと怒ってくる。
 

あんな、おんぼろ車なのに。
なんで?そっちが迷惑かけてるでしょ?
 

大柄でたくましい体つき、スキンヘッドばりの短い髪。
ひげは、数日そっていないようにみえ、いつも目は充血してるだらしなさ。
あいつは、きっと大酒のみか、麻薬の売人?
 

なにしろ、かかわらないのが身のため、と思い、愛想笑いをしながら怒りを飲み込んでいました。
ところが、ジェインが出勤時、彼の家のゴミ箱に車をぶつけてしまったことで、二人の関係は悪化します。
 

「いったいなにしてやがるんだ!」隣の無神経野郎が飛び出してきます。
「いったいなんの恨みがあって睡眠の邪魔をするんだ?あんたみたいにクソ喧しい女はみたことない」
不当な怒りをおしつけられたと感じたジェインは怒り爆発。
 

あらん限りの罵詈雑言を浴びせかけ、いかに彼の騒音に悩み、ジェインが眠れずにいるかを言い返しました。
きわめつけに、ジェインは決め台詞を投げつけます。
 

「もう行かないと、あんたを張り倒す前に」
彼がうなずく。「そのほうがいい。きみを逮捕したくはないから」
ジェインはぎょっとして、相手をまじまじと見た。「なんですって?」
 

「おれ、警官なんだ」
ジェインは茫然と彼が家にはいるのを、見送りました。嘘、警官?

<感想です>

ジェインの口の悪さは天下一品。ちょっとでも怒りが高ぶると、Fで始まる言葉はもちろん、ちょっと言えない言葉を吐き捨てる。
 

三回婚約して、三回とも婚約解消のちょっと悲しい経験の持ち主ですが、メソメソしてたりなんかしません。
「男なんて」のスタンスで、仕事に打ち込み早数年。
彼氏もおらす、いわば男断ち状態。
 

そんな彼女が、いまいましい騒音野郎こと警官サムと知り合いになります。
偶然、彼の寝起きの自由奔放な(!)姿を目撃し、その見事なお尻や、あの部分を目撃。
男断ちしていた、ジェインには少々刺激がつよかったのか、その日から忌まわしい騒音野郎が、ハンサムガイに見えてきちゃいます。
裸の男を目の前に、赤裸々な表現。
 

苛立ちあり、笑いあり、のジェインの揺れ動く気持ちが、実にすがすがしい。
世の女性の求めるものは万国共通よね、とばかりに、読んでるこちらの、恥じらいなんて吹き飛んでしまうほど。
 

正義感が強く、自分よりも強い相手に渡り合おうとするジェインに魅力を感じるサム。
「おれの物はお飾りじゃないぜ」とジェインを誘惑します。
 

 

最初こそ、罵詈雑言でしたが、彼の魅力に気づいてからは、ちょっぴり大人なしくなるジェイン。
複雑な女ごころですね。
 

 

サスペンスの部分は、徐々に進んでいくのですが、最後まで正体を、ひっぱります。
最後はサスペンス部分がむごい結末なので、好みがわかれるところかな、と思いますが、サムとジェインのやり取りは十分に楽しめますよ。