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リサ・クレイパス『春の雨にぬれても』<壁の花シリーズ4>を読んだ感想

<壁の花シリーズ>より第4作目。今回のヒロインは、壁の花メンバー 夢見がちなデイジーです。
デイジーの家族 ボウマン一家がストーリーのメインになります。
「もしも、私が恋に落ちたら・・」「私の将来の結婚相手は・・・」と、妄想・空想してしまうデイジーが、実際に選んだお相手は父親の右腕として働いている実業家マシューでした。

 

野心家の親父と相性最悪な、末娘デイジーのロマンスは意外に堅実(笑)

 

 

壁の花シリーズの紹介

誰からも求婚されない壁の花の女性4人。お互いが、知恵を出し助け合い、励ましあいながら結婚相手を探すストーリーです。
順番に読んだ方が楽しめますが、2作目、3作目以外は大きなストーリーに引き継ぎはないので、前後してもある程度は大丈夫。
今回は、ボウマン姉妹の話なので姉リリアンのロマンス2作目を読んでからの方が楽しめます。

 

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がりがりで醜い花婿候補から逃れるためヒロインは最後の神頼み

壁の花メンバー残る一人は、デイジー。彼女は、本が好きで、ちょっと天然な性格です。
やり手の父親からは「兄弟の中で一番、何を考えてるかがわからない娘」と思われています。
いつまでたっても、花婿候補が現れないので、彼女の父親はしびれを切らします。

 

「5月までに、相手がみつからなければ、マシュー・スウィフトと結婚させる」

「お前に、貴族のお相手がみつかるはずもない。マシューと結婚させて、会社を譲る」

マシューは父親の右上として活躍してる青年で、実の息子よりも可愛がられている存在でした。

 

爆弾発言をした父親に、家族一同騒然。

 

マシューは冷徹で、しかも不細工。がりがりで骨と皮みたい。あんな人と結婚はダメ。と姉リリアン。当のデイジーも、「マシューとは無理」←失礼だな

 

 

「これが最後通告だ」と、言い切る父親に反抗もできないデイジー。5月までに相手をみつけられなければ、マシューと結婚しなくてはいけません。
デイジーは、ウェストクリフ伯爵の領地「ストーニー・クロス・パーク」にある、「願いの泉」に願掛けに行きました。
最後の神頼みです。

 

「わたしは運に見放されているのか、理想の男性にめぐりあうことができません。
ですから、どうかお願いです。どんな要求も、どんな条件もつけません。
ただ・・・わたしにぴったりの人を見つけてください。わたしは心を広くもつつもりです」

目を閉じて、一心に願うデイジー。その時、背後から、誰かが歩いてくるのを感じます。
心臓の音が高まるデイジーは、思い切ってふりかえりました。自分に向かってあるいてくる男性をみて、デイジーは思います。美しいと形容するには、男らしすぎる。
背が高くてたくましい。平凡というには印象的。
彼女の記憶の中と大きく違う、この男性こそ、デイジーの花婿候補マシューでした。

 

 

 

さすが堅実ヒーロー。じっくり父親の信頼と勝ち取り長年の片思いを成就。

ストーリーは後半まで、じんわりと進んでいきます。激しくもなく、かといって冷たくもない。優しく降り続く春の雨は、二人のロマンスを象徴しています。
マシューは、長年デイジーを思い続けているのは序盤からバレバレです。
マシューのデイジー評価と、デイジー父の評価が、まったく両極端で笑えます。今時の言葉でいえば、父親からするとデイジーの頭はお花畑状態。マシューはそれが、可愛くて仕方ない!
後半、マシューの秘密が明らかになります。
 

 

 
「愛する彼のことならなんで知っておきたい」と、決して明るくない彼の過去にを受け入れる姿は、夢見る乙女からの卒業認定。←私が勝手に(笑)
むしろ、姉リリアンの妹離れできないところが、残念に感じます。リリアンは素敵で、リッチでマッチョな名門貴族のあの人とと結ばれてるのに・・・・
 

 

 
ここが見どころ!といった激しく一押しもありませんでしたが、それがこの作品の持ち味かな、と感じます。
春の雨の音を聞きながら、しっとりと彼の腕の中過ごすシーンはムード満点です。穏やかで満たされる、そんな気持ちが味わえますよ。