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リサ・クレイパス『ひそやかな初夏の夜の』<壁の花シリーズ1>を読んだ感想

リサ・クレイパスのヒストリカル作品。壁の花シリーズの1作目。実業家サイモンと名門(貧窮)しているアナベルのロマンス。

 

美しくもお金のない貧窮した貴族のアナベル。実家を立て直すにはお金持ちの貴族と結婚するしかない、と現実的な考えを持っていますが、そんな彼女に庶民出身の大人の男サイモンが登場。

 

愛か、お金か、揺れ動くアナベルを、ちょっと離れたところで温かく見守るヒーローサイモンがとっても素敵な一作です。

 

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『ひそやかな初夏の夜の』のあらすじ&感想

壁の花シリーズの第1作目。

 

舞台はロンドン。社交界シーズンを迎えた適齢期の女性たちが、美しく装い花婿選びにいそしむころ。

 

誰からも相手にされない、ちょっと可哀想な女性が四人。まさに壁の花。そんな彼女たちが、力を合わせて婚活にいそしむ、ざっくりいうとヒストリカル婚活ロマンスです。

 

★詳しくはこちらをどうぞ

壁の花シリーズの情報まとめ

 

いろいろとシリーズ通して好みがあるんですが、私はヒーロー的にいったら、このロマンス小説にでてくるヒーロー サイモンが一番スキ!

 

だって大人なんですもん。設定も斬新で、お肉屋さんの息子なんですよ。ザ、庶民。

 

 

一方で、ヒロインアナベルは名家の娘。でもお金はないんです。父親が亡くなってから、困窮した生活を送っており、母親と弟と二人で暮らしてます。。

 

 

 

 

でね、いろいろあって彼女はサイモンと知り合うんですが、惹かれつつも、彼は「庶民」だからと、ちょっと見下したりしてるところも・・・・

 

サイモンは実業家としてお金はあるんですが、やっぱり婿候補には考えられず。金はなくても名家の娘。サイモンから優しくされても、アプローチされても、ねぇ・・・

 

できれば、名誉も金も手に入れたい。親が喜ぶようなところに嫁にいき、どかんと玉の輿にのれれば、自分も母親も弟も皆ハッピーになるのでは?と、やっぱり玉の輿願望がすてきれません。

 

そして、2年後、社交シーズンも終わりに近づいた頃、まだアナベルは理想のお相手を見つけることができず。壁の花シリーズにでてくるメンバーと知り合い、お互いに協力しあい婿取りを頑張ることになったのですが・・・・

 

アナベルのタイプはどう??と聞かれて、即答。

 

「私の理想の夫は、ミスター・ハントとは正反対のタイプよ」

 

超意識しまくりやーん。

 

でも、彼女が、彼に見下した態度をとってしまっても、サイモンは気持ちが揺るがないんですよ。彼のサイモンの友人 ウェストクリフ伯爵はアナベルを酷評

 

  • 「浅はかな女だ」
  • 「あれほど自分のことしか考えない人間はみたことがない。」
  • 「アナベルはやめておけ」

酷いな~ウェストリフ伯爵。

 

そこまで言わなくてもいいのに・・・・(苦笑)

 

ところが、サイモンはサラリとだまって聞き流がします。

 

 

ウェストクリフ伯爵がアナベル本人に、似たような言葉を投げつけるのですが、酷い言葉を気に病む彼女に「彼は君のことをよく知らないだけだから」と慰めます。

 

いやーん、大人ー。さらりと受け流し方も素敵!!怒ったり殴りかかったしないのね(笑)

 

僕は、本当の君は、そんな女じゃないってわかってるヨってこと?うまいな~。サイモン。

 

 

鼻もちならない上流思考のアナベルが、サイモンに感化され、お互いになくてはならない存在に代わっていく姿が見どころの一作。
古い考えを突破し、結ばれる、実に先見の明のあるカップルですよ!

 

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★かなり前にコミックス化されていて、古本市場でなら簡単に手に入りますよ。

 

↓そうそう!!イメージ通りー。サイモン、かっこいー。

 

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