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リサ・クレイパス『ひそやかな初夏の夜の』<壁の花シリーズ1>を読んだ感想

リサ・クレイパスのヒストリカル作品。壁の花シリーズの1作目。

 

 

 

実業家サイモンと名門(貧窮)しているアナベルのロマンス。美しくもお金のない貧窮した貴族のアナベル。実家を立て直すにはお金持ちの貴族と結婚するしかない、と現実的な考えを持っていますが、そんな彼女に庶民出身の大人の男サイモンが登場。

 

 

 

愛か、お金か、揺れ動くアナベルを、ちょっと離れたところで温かく見守るヒーローサイモンがとっても素敵な一作です。

 

◆壁の花シリーズって何?とう方はこちらをどうぞ

舞台はロンドン。社交界シーズンを迎えた適齢期の女性たちが、美しく装い花婿選びにいそしむころ。

 

 
誰からも相手にされない、ちょっと可哀想な女性が四人。まさに壁の花。そんな彼女たちが、力を合わせて婚活にいそしむ、ざっくりいうとヒストリカル婚活ロマンスです。

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庶民出身のヒーローはお肉屋さんの出身

 

舞台はロンドン。1843年。ヒロイン アナベルは名家の娘なのですが、なにしろお金がない。父親が亡くなってから、困窮した生活を送っており、母親と弟と二人で暮らしていました。

 

 

 
なんとか自分が貴族と結婚し、現状から抜け出せたらいいのに。ある日、弟と二人でパノラマ館は出かけます。チケット代金を、倹約してためたのですが、どうしても一人分しか出せません。

 

 

そこで、登場するのが 裕福な実業家ヒーロー サイモン・ハント。偶然通りがかったサイモン。姉弟が困っているようだ、と察して、

 

 

「パノラマ館に一緒に入ろう」
「不足してる料金は僕が払うよ」

気位の高いアナベルは、お金を借りることをよしとしません。

 

 

 

 

「おかりできません」とことわりますが、うまくサイモンに言いくるめられ、一緒にパノラマ館にはいることになりました。

 

 

 

弟から、サイモンハントは裕福な実業家で、実は近所のお肉屋さんの息子なのだと教られます。彼女は、サイモンが上流階級出身でないことが、ひっかかりましたが、彼の存在を強烈に意識します。

 

 

 

 

そして、「自分は貴族と結婚するのだから」と、サイモンへの複雑な気持を心の中に封じ込めました。
そして、2年後、社交シーズンも終わりに近づいた頃、まだアナベルは理想のお相手を見つけていませんでした。

 

 

あたりを見回すと、自分と同じように誰からも誘われていない女性がいました。アメリカ人女性の姉妹二人リリアンとデイジー、内気なエヴィーです。

 

 
4人は意気投合して、あるアイディアが持ち上がります。

協力して、結婚相手を見つけること。

 

 

 

最初は、年長のアナベルに協力することになり4人で作戦を練り始めます。アナベルの理想のお相手を絞り込むため、皆が質問をします。

 

 

 

  • どんな、人がタイプ?
  • 情熱はいるの?
  • 知性は?
  • 色気は?

 

  • アナベルは「不要」と答えます。

そして一言、「私の理想の夫は、ミスター・ハントとは正反対のタイプよ」

 

感想です

シリーズの中では2番目に好きな本です。個人的にはシリーズ通してサイモン・ハントが一番 素敵。アナベルを見守る姿に大人の包容力を感じます(笑)

 

 

 

まず設定も斬新。

 

 

 

娼婦の息子や、孤児、成り上がりなど、刺激的な設定も多いなか、商店の息子さんとは!

一方、アナベルは「貴族」にこだわり上流階級に仲間入りする野心を捨てきれません。

 

 
どこか彼に見下した態度をとってしまうのですが、気持ちが揺らがないサイモン。
サイモンの友人 ウェストクリフ伯爵はアナベルを酷評します。

 

  • 「浅はかな女だ」
  • 「あれほど自分のことしか考えない人間はみたことがない。」
  • 「アナベルはやめておけ」

酷いな~ウェストリフ伯爵。そこまで言わなくてもいいのに・・・・(苦笑)
 

ところが、サイモンはサラリとだまって聞き流がします。ウェストクリフ伯爵がアナベル本人に、似たような言葉を投げつけるのですが、酷い言葉を気に病む彼女に「彼は君のことをよく知らないだけだから」と慰めます。

 

 
さらりと受け流し方も素敵!!怒ったり殴りかかったしないのね(笑)
僕は、本当の君は、そんな女じゃないってわかってるヨってこと?うまいな~。サイモン。

 

 

鼻もちならない上流思考のアナベルが、サイモンに感化され、お互いになくてはならない存在に代わっていく姿が見どころの一作。
 

 
古い考えを突破し、結ばれる、実に先見の明のあるカップルですよ!