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ナリーニ・シン『黒き狩人と夜空の瞳』 <サイチェンジリングシリーズ1>の感想

パラノーマルのジャンル 「サイチェンジリングシリーズ」の第一作目。
ロマンスの要素だけでなく、独特の世界観があり、そこに入り込めるかどうか、このシリーズを楽しめるか否かのキモ。

 
 
 

標題の「黒き狩人」は、孤高のヒーロー ルーカス。「夜空の瞳」を持つのは孤独なヒロインのサッシャです。二人のロマンスは、夢での逢瀬がきっかけ。
 
 
 
お互いに惹かれながらも現実は、種族の壁に阻まれ、近づけない。夢の中でだけ許される逢瀬に大胆なサッシャに注目の作品

感情を抹消した超能力者と動物に変身する種族が共存する世界。
特殊能力の証しである夜空の瞳を持つサッシャは、豊かな情感の持ち主だが、必死にそれを隠して生きている。
彼女が共同事業を行なう豹チェンジリングのルーカスは、サイによる連続殺人を止めるべく、サッシャに探りを入れてくる。
敵対する関係ながら、惹かれあう2人。
だが、殺人犯が新たな事件を起こし、情勢は緊迫する。
一触即発の危機に、サッシャは決死の作戦に身を投じる覚悟をするが―人気沸騰のパラノーマル・ロマンスついに登場。

 

「BOOK」データベースより

 

 

記念すべきシリーズ一巻目。表紙でやや損をしてる印象あり

1冊、1ロマンス(ヒーロー×ヒロイン)なのですが、ストーリー自体は次回に引き続いているので、途中の巻数から読み始めるのは厳しいシリーズ。
 
 
 
用語や世界観、登場人物も増えていくので1巻から読むのをお勧めします。
 
 
 
とはいえ、一巻の表紙が、ちょっと損してる印象。
 
 
 
それぞれの巻のヒロインが表紙を飾っているのですが、他の巻の表紙と比べるとやや地味な印象はぬぐえません。表紙で損してるなぁ。
未読の方にはジャケ買いならぬ、表紙買いにはちょっとなりにくいのかな。

 
 
 

シリーズ最初なので、世界観をちょっとだけ説明

 


  • サイチェンジリングシリーズの世界を担う3つの種族
    ①「サイ」(超能力を操る)
  • 高度な知能や能力を使い経済活動や医療の分野などで活躍 感情を一切排除
  • ②「チェンジリング」(動物に変身する能力をもつ)
  • 自然を愛し守る 欲望や感情 ふれあいなどを重要視
  • ③「ヒューマン」(私たちと同じ)人間
  • 文化や芸術の分野で能力を発揮

それぞれが、政治的、経済や文化芸術などで密にかかわっております。

 

「サイ」は優越意識バリバリ。感情をなくす特殊なプログラムを受けているので、いとしい、恋しい、胸が熱くなる、といった感情とは無縁。結婚はしても子供をつくるのは体外受精。なんとも味気ない。
 
 
 
「チェンジリング」はアルファと呼ばれるリーダーを中心に「群れ」を一つ単位として、生活。スキンシップやふれあい、つながりや絆を大切にしている。もちろん、求愛行為は情熱的。

 
 
 

ストーリー進行は、チェンジリング内で発生した連続殺人事件がメイン

チェンジリングの女性の殺人事件の解決に乗り出した豹チェンジリング狼チェンジリング。チェンジリング内の2大派閥が、殺人事件にサイが絡んでいるのでは?とにらみます。

 

 

 

そこで、ヒーロー@黒豹チェンジリングアルファのルーカスはビジネスの名目でサッシャに近づき、彼女からサイの内情や情報を引き出そうと目論むのですが、そうそううまくもいきません。

 
 
 

彼女の母親はサイの世界の中での政治的権力者、評議会メンバー一員で、ビジネスも手掛けるやり手の女性。
そんなやり手母親もつサッシャですが、サイの中でも特別な能力をもつしるし夜空の瞳をもちながらも、目だった能力がありません。いたって普通。母親がエリート故に期待外れ的な存在。

 
 
 

ですが、サッシャには、母親にも秘密にしてることがありました。それはサイには絶対ありえない感情をもっていたのです。
 
 
 
もし、発覚すれば強制的プログラムを受けさせられ、悪くすれば廃人同様サッシャは、自分の秘密を誰にも分らないように、注意深く感情を隠します。

そんな事実を、知る由もないルーカス達。

サッシャに様々な働きかけをするのですが、これが思わぬ方向に進んでいきます。
 
 
 
サッシャとルーカスが、恋におちてしまう!(?)

 
 
 

サッシャは、ルーカス達の推理を否定しつつも、自らも感情を持ち合わせている秘密をかかえ、微妙な状況に置かれます。

喜びだけでなく、憎しみさえも持たないはずのサイが人を殺す理由がない。

殺人事件は、本当にサイが関係してるのか。

感情を持たないサイが、何故、殺人事件に関係しているのか。
 
 
 
サッシャの中では、ルーカスへの想いが高まるのと同時に、殺人事件の真実と、サイ全体への疑惑が渦巻いていきます。感情を持つサイ、サッシャの存在は、一体なんなのか。

 
 
 

個人的な感想ですが、難点があるとすると・・・

 

後半、サッシャが能力を発揮し、情報収集するシーンがなんとも苦痛。

目に見えない精神的なつながりの表現がなんとも抽象的でイメージがしにくい。

そして、ページ数も結構割いてあるので、ここで断念しちゃいたい、と思うくらいです。

 
 
 

シリーズ最初の巻なので、詳細説明が入るのは仕方ないですね。
実際、2冊目、3冊目になると、も少しロマンス要素多めになって用語にもなれて読みやすくなりました。

 
 
 

好みがわかれるシリーズですが、冊数を重ねるごとにムネがドキドキ高まるヒーローにであえるのも特徴です。

 
 
 

SFがお好きな方むきかしら。
とっつきにくそうなヒロインですが、心は超優しいんです。