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スーザン メイアー『ナニーと最後の独身貴族』 <ブルースターの忘れ形見Ⅲ>の感想

ブルースターの忘れ形見シリーズ第三弾。
疎遠にしていた父親が亡くなったと知らせを受け、ブルースター3兄弟は急いで実家に戻りました。そこで待ち受けていたのは、なんと母親違いの三つ子の弟妹。
次々と、三つ子ちゃん周辺の女性たちと結ばれるブルースター兄弟。

残るは、最後、あの人 長男グラントの恋物語。

 

 

若くして夫と死に別れた孤独なヒロイン。唯一残された身内に会いにブルースター家へ

 

ヒロイン クリスティンが、故郷テキサスからブルースター家にやってくるところから話はスタートします。

 

 
クリスティンは若くして結婚しましたが、夫とは死別。
唯一の血縁だった姉も事故でなくなり、姉の残した遺児 三つ子たちだけが家族と呼べる存在。そんな、彼女が、切ない気持ちを胸に、三つ子に一目会いたいとブルースター家を訪れます。

 

 
クリスティンがブルースター家にやってきた日、折しも、その日は偶然、三男チャドとリリーの結婚式でした。

 

 

 

名家の王子様とテキサスの田舎娘がお互いに一目ぼれ(?!)

玄関先で、名前を告げようとした矢先応対をしたのは長男グラントです。
なんと、クリスティンの目には、グラントは「王子様」。
引き換え自分を「テキサスからきたみすぼらしい田舎娘」。

 

 

 

恋する乙女的な発想で、さえない自分を恥じ入ります。
花嫁リリーの招待客と勘違いされ、自分が三つ子の叔母という事実を告げるタイミングを逸してしました。亡き姉の面影を映した三つ子がいとおしく離れがたいクリスティン。
とはいえ、名門ブルースター家の三兄弟と親権と争っても、勝てるわけがない。

 

 

リリーの正体を察した家政婦ミセス・ロマーニの協力を得て、ロマーニの血縁と偽り、ブルースターの屋敷にとどまることを決めます。三つ子にとってなくてはならない存在になれば、離れなくてもすむかもしれない。正体を明かすのはそれからでも、遅くない。

 

 

グラントと犬猿の仲の家政婦ミセス ロマーニからの入れ知恵で、三つ子のナニーとなることとなりました。

 

一方、今回のヒーロー 長男 グラントは、結婚式の当日玄関先で出会ったクリスティンを一目見て、美しい女性だと心奪われます。
本人は、さえないテキサス娘だと思っているのに、この認識の違い(笑)。
恋って不思議ですね。

 

 

本気で誰か好きになったことのないグラントは、クリスティンを意識しておめかし
苦々しくおもいながら、ひげをそり、髪を切り、自分の匂いを気にし始めます。
王子様も、匂いが気になるのか!(笑)

 

 

そんな、兄の姿を、からかう弟たち。
二人は次第に親密になり、個人的な話を打ち明ける仲になります。
クリスティンの過去の結婚、グラントは仕事の重圧や責任。
誰にも言えない胸の内を分かち合う仲。
勿論、クリスティンが三つ子の叔母であることは知りません。何度か彼女はグラントに打ち明けようと試みますが、言い出すことができませんでした。

 

 

 

 

クリスティンは秘密を抱えたまま、グラントと親密になり、ちょっと読んでいるこちらがハラハラ。お似合いの二人なだけに今後が心配です。

 

ヒロインの秘密がばれ王子様が大激怒!

 

 

顧問弁護士アーニーの登場でストーリーは盛り上がります。結局クリスティンの正体が明らかになり、グラントは大激怒。

 

 

自己中心的で何でも、自分の想い通りにしたい性格のグラント。彼女が自分に純粋な好意だけを寄せていなかったと、傷ついていました。

 

 

 

本当はかえってほしくないのに、テキサス行きの飛行機チケットをクリスティンに渡します。

 

 

何故、追い出すようにチケットをクリスティンに渡したんだ、と弟二人に問われた時には、
「チケットを受け取ってほしくないから、渡したんだ!」
(←意味不明?試していたの?)

 

「テキサスで苦労して、しっぽをまいて自分のもとにかえってきてくれればいいのに」(←おいおい)

 

 

 

もはや、彼は大激怒なのか、大混乱なのか、怪しいところです。
状況をみかねた、弟二人がとりなそうとしてもうまくいきません。物語終盤、グラントと犬猿の仲といわれた家政婦ミセスロマーニの登場で、さすが年の功、人生を諭してグラントは目を覚まします。クリスティンをテキサスに迎えにいき、誤解が解けて大団円。
後半ちょっとしたグラント放置のお仕置きが、心地よい作品(笑)です。