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ロマンス手帖

ハーレクインロマンスなどの海外のロマンス小説の感想ブログ。あらすじの紹介です。多少のネタバレあり。

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アン・メイジャー『永遠の居場所』を読んだ感想

アン・メイジャー『永遠の居場所』を読んだ感想

警備会社経営のコナーと、アンナのロマンス。以前つきあっていた男性がストーカーになってしまい、アンナは一か所にとどまれません。

 

彼の気配が近づいてくると、そっと逃げ出し、転々と住まいを変える生活を送っています。元カレから逃げる途中、偶然、飛行機の隣同士になったコナーと知り合い、アンナは胸の高まりが抑えられない。完全一目ぼれ。

 

 

一度だけ、自分を信じて幸せをつかんでみようかしら。

 

 

コナーとアンナはラスベガスで電撃結婚。

 

 

その後、ハッピーエンドとなるはずだったのですが、コナーの正体を知ってしまったアンナは・・・・重く苦しい過去を背負ったアンナの勇気が痛々しいロマンスです。

 

 

ヒロインのトラウマが痛々しい

ラスベガスで電撃結婚をしたアンナは、これでやっと人並の幸せを手に入れたと、感激ひとしお。

 

 

天涯孤独の彼女は、本当に運悪く、元カレがストーカーになってしまい、気の毒としかいいようのない人生。とにかく、「にげなくちゃ、にげなくちゃ」と、彼女の頭の中では焦りがこだまします。

 

 

そんな恵まれない人生の彼女が、ようやく手に入れたラスベガスでの結婚は、たった二週間しか続きませんでした。幸せ絶好調の蜜月期間に、ふとしたことでコナーの正体を知ってしまいます。

 

 

コナーはアンナに牧場主といっていましたが、実は警備会社の経営者。
その警備会社は、行方不明者の捜索を専門に手掛ける、プロ中のプロらしい。

 

 

「元彼が、雇った人に違いない」
「逃げなくちゃ」

「ひどい、だましていたなんて」

 

 

 

愛するコナーからの裏切りと、身の危険が迫ってると、様々な想いがブワっとおそい、もういてもたってもいられません。逃げることが唯一の彼女の手段。結局はアンナは永遠の居場所だと思ったコナーの腕の中から逃げ出してしまうのですが…

 

 

謎のヒーローの正体<あらすじネタバレです>

 

嘘つきコナーの正体ですが、これは序盤から明らかになっています。彼に仕事を依頼したのは、元カレではなく、彼の義理の姉。

 

 

コナーの兄はアンナの双子の姉と結婚。普通で考えたらアンナとコナーは姻戚関係なのですがアンナは、実の姉の存在もしりません。

 

 

というのは、アンナは幼い頃、誘拐をされてしまい、当時の記憶が全くありません。間一髪で自力で逃げ出し、とある施設でかくまわれ現在にいたります。施設での記憶しかない。相当なトラウマだったので、記憶を封じてしまったのですね。

 

 

 

アンナは自分の身の上を、天涯孤独だと思い込んでいるだけで、双子の姉はなんとか誘拐されて行方不明になった妹を探そうと四方八方手をつくしていたのです。

 

 

「逃げなきゃ、逃げなきゃ」と心の中の声がこだまするのもそのせいです。元彼ストーカー かつ 誘拐された経験あり、ってどんだけ不幸なのって感じですよ。ちょっと病んでる感じのアンナの行動も、この辺り押さえて読むと、とっても可哀想。

 

 

コナーの人探しの腕はかなりものなのですが、なにせ、訳ありのアンナ(逃げ上手)なので、消息がつかめません。やっと消息をつかんだ時も、アンナを義理の姉の元に連れていきたいあまり、正体を伝えることができず。

 

 

でもコナーはアンナを好きになっちゃったから、先に結婚しちゃって(笑)。アンナをがっちりつかんでおいて、少しずつ彼女に真実を伝えてわかってもらおうと、考えたのですが。やっぱりアンナは逃げてしまいます。

 

 

まぁ、逃げる理由は何もよかったのかな、と思いますよ。彼女の心の中には、それだけ深い傷が残っていて、何か「おかしい」「不安だ」と思うと、逃げるっていう行動がセットになってるんだと感じます。とにかく、読んでいて痛々しい。

 

 

彼女の双子の姉も、コナーも、そして双子の姉の夫も、とってもあったかくアンナを迎えているのに、どうしても受け入れられないアンナ。

 

 

この辺り、コナーが温かく包み込んであげれば、万事OKなのですが、彼自身も前妻と子供を事故でなくしており心に傷を持つ男。

 

 

逃げ出したアンナを連れ戻すのに、手段を選ばない。アンナは、蜜月期間に子供を授かっており、コナーはもう二度と自分の妻と子供を手放したくない、と強引にでてしまうのです。

 

 

当然、そうなるとアンナはどうでるか・・・・

 

 

お互い心の傷と持ちながら不完全ながらも歩み寄っていくロマンス。全般的に、ちょっと重苦しい雰囲気なので、糖度甘めがお好きな方はご注意を

 

 

 

 

エマ・ダーシー『愛の使者のために』を読んだ感想

エマ・ダーシー『愛の使者のために』を読んだ感想

家具職人ジャックとブライダル企画会社の共同経営をしているニーナのロマンス。

 

ジャックは大の子供嫌い。

 

友人の出産祝いに訪れた産婦人科医院で、八か月前に口論の末わかれた元恋人ニーナと再会します。

 

 

 

ああ、ニーナ。なんで突然、僕の前から去っていたんだ。

彼女が忘れられないジャックは、思いもよらぬ場所で彼女と再会し、茫然とします。

 

が!さらに驚くのは、ニーナは、見舞客でなく入院患者の服をきていたこと。

 

 

ま、まさか。

 

 

そう、期待を裏切らない、まさかの展開のロマンス。

 

 

ニーナ大好きなジャックが子供ぎらいを克服するべく奮闘する姿が、痛々しくも笑え、そして応援したくなるロマンス。ジャックのナルチャン的な珍思考とっても面白い作品です。

大好きなヒロインをとられてたまるか!大嫌いな赤ちゃんと共存・共栄を決意するヒーロー

 

8か月前、自らの妊娠を告げようとしていたニーナですが、ジャックが子供嫌いと知り口論。そして、妊娠の事実をいいそびれ別れてしまいました。

 

 

ニーナとジャックは、相性ピッタリで、それはお互い認めるところ。

 

 

ニーナ以上の女性はいない。ジャック以外は愛せない、とまぁ、お互いなくてはならない存在なのですが、唯一の違いは子供に対する見解の相違。

 

 

 

結局、産婦人科で鉢合わせ、ニーナの妊娠・出産が発覚するのですが、ジャックはここぞとばかりに、粘りを見せます(笑)

 

 

ニーナをとられるのが、我慢ならない。でも子供も一緒でないと、ニーナは戻ってきてくれない。

 

ああ、葛藤。子供は嫌いだけど、自分の子供は可愛い・・・かも?

 

 

結局、ジャックは、ニーナの愛と信頼を勝ち得るために、赤ちゃん嫌いを克服し、さらに口論の時にうっかり吐いてしまった暴言を撤回するべく、ニーナに行動で熱烈アピール。

 

 

 

一方で「人間、そんなに簡単に性格はかわらないわよ」とニーナはつれない態度で接します。たしかにね。

 

 

私の赤ちゃんに、酷い事されるのは、まっぴらごめんだわ。だからジャックとよりはもどせないの。

 

 

ヒーローの珍思考が噴飯もの(ちょっとネタバレ)

ジャックは、結婚を申し込むものの手ひどく拒絶されます。押せ押せの彼は、ニーナと同居するあたりまでは持ち込めるのですが、この辺りから彼の思考がおかしくなります。

 

まず、彼女との同居がはじまりワクワクのジャック。なんたって、八か月ぶりの甘いひと時を過ごせるのですから、誰にも邪魔されたくない。

 

 

もう、本当にニーナ大好きなんです。

 

 

そこで、彼は、うまれたばかりの赤ちゃん(娘シャーロット)に、「パパとママの邪魔をしないでくれよ。夜はネンネしてね」と、夜泣きしないように、言い含めるわけです。

 

夜泣きに邪魔されることもなく、二人きりの時間をすごせて、ご満悦のジャックですが、後から問題が勃発。

 

 

あんまりぐっすり眠ってしまったシャーロット。

 

 

夜中、授乳できずニーナの胸が母乳ではってしまったのです。ぱんぱんに張り詰めて痛そうなニーナ。なんとか力になりたいジャックは、強制的に母乳すいだす搾乳機を薬局に、買いに走ります。

 

 

 

痛そうに搾乳機をつかうニーナをいて、苦々しい気持ちになるジャック。

 

 

僕のせいだ。僕がシャーロットに、ぐっすり眠ようにいってしまったから。僕が欲望にまけたせいだ。(絶望)

 

 

 

終盤、ニーナに懺悔するのですが、彼女は冷静に「この人は、赤ちゃんが自分のいったことを理解し、実行したから夜ぐっすり寝てるんだと本気で思ってるのかしら?」と不思議がります。

 

 

多分、本当におもってるのでしょう(笑)

 

 

まぁ、これは、一例なのですが、ジャックの奮闘ぶりは、それ以外にも多々ありまして、どれも涙ぐましいものばかり。いや、笑いばかり。

 

 

娘シャーロットにメロメロになるジャックに一言、ニーナは「あなた子供嫌いじゃなかったの?」と当惑気味。

 

 

 

だって、皆、子育ては大変だってばっかりいって、可愛いってことを教えてくれなかったから・・と、ジャックはなんとも可愛い返答です。

 

 

 

とっても明るく楽しい気持ちになるロマンスですよ。搾乳機買いに走るヒーローってなかなかいません。ハーレやりますね。

 

エマ・ダーシー『愛の残照』を読んだ感想

会社経営のドミニクと、シェフのキャリーのロマンス。

 

シングルマザーのキャリーは、住み慣れたフィジーからシドニーに引っ越してきたばかり。体調を崩し、はじめたばかりの仕事も体調不良でうまくいかず、どん底の生活。

 

 

長くつづく病のせいで、一人息子の養育資格を問われたキャリーは、一人息子を福祉事務所に取られてしまいます。

 

 

私の息子をとらないで。

 

 

藁にもすがる思いで、彼女が頼った先は、会社経営のドミニク・サベジ。八年ぶりに彼の元に出向いてキャリーは・・・・

 

 

片想いロマンンスがお好きな方にはたまらないロマンスですよ。八年は、本当にながいです。

 

ヒロインのヒーローへの断ち切れない想いが切なく悲しい

 

タイトルが絶妙に生かしています。原題は『HIGH RISK』なのですが、それを『愛の残照』とは!残照とは、あたりが暗くなっても、山頂などに照り映えて残ってる夕日の光のこと。アイキャッチに設定したような画像の状態、もう少しくらいのかな。

 

 

暗闇が一面に広がりつつあるなか、ほんのすこしだけ残る太陽の光。

 

 

 

この標題で、ヒロインのヒーローに対する想いの断ち切れなさ具合が、日本人の感性を刺激しますね。

 

 

ロマンスの始まりは、8年前。キャリーとドミニクはバカンス先で、出会い恋に落ちるのですが、上流階級の友人たちに囲まれるドミニクと、普通の女の子だったキャリーは、身分違いもいいところ。

 

 

たまたま二人は出会って、たまたま恋におちて、たまたまロマンスに花がさいてしまったのですが、彼の取り巻き女性たちはがぜん面白くありません。

 

そこで、キャリーに、あれこれ意地悪をしたり、よからぬことを吹き込みます。

 

 

「私たちは、だれとだってベッドをともにするのよ」

「ここにいるみんなは、そんなこと当たり前だっておもってるの」(それが上流階級だもの)

 

 

挙句の果てに、ドミニクは、女性の取り巻きの一人アリスンという女性と婚約中だというではありませんか!とうのアリスンは、キャリーを鼻でせせらわらい、「結婚前の遊びだから、たいしたことないわ。ふふん。せいぜいあそびなさいな」的ないやらしい、いじめをしてきます。

 

 

周囲のアリスン派の女性たち皆で(声をそろえて)「そうだ!そうだ!まったくだ」

 

 

孤立無援のキャリーは、自分のすべてをささげたあげく、だまされたと思い、恥じ入る思いで、逃げ出してしまいます。

 

 

そして、八年。アリスンと結婚しただろうドミニクを忘れられず、ただただ月日が流れていく。

 

 

もてあそばれた挙句、すてられたのに、彼への思いは、断ち切れぬまま。愛は、どうやっても消し去れない。

 

 

 

誤解が誤解を招く二人の関係

 

二人が再会し、キャリーの苦境を救ってくれるドミニクですが、どうやら彼女の息子を福祉事務所から取り戻し、キャリーを助けただけで、二人の関係をおわらせるつもりはありませんでした。

 

 

親身にキャリーを思いやる行動を見せるのですが、ほんのり「二人の関係を再開させたい」という気持ちをにおわせます。

 

ま、まさか。下心ありあり?

 

キャリーは、ドミニクへの愛はあるものの、不倫ダメ!絶対!なので、ドミニクの優しさを素直に受け取れません。

 

 

そうこうするうちに、ドミニクが、キャリーの息子と仲良くなって、ますますキャリーは戸惑いをかくせなくなります。ドミニクに本当のことを伝えた方がいいのか。息子にとって、父親はいた方がいいのか。

 

 

色々な点で、核心の部分が、ぼかしてあります。キャリーが心の中で、道徳や倫理観に反して、ドミニクに惹かれていく部分に罪悪感を感じ、葛藤する具合がなんとも悲しい。まさに残照です。

 

 

ネタバレになってしまうので、ここで止めますが、なかなか最後までひっぱる展開です。

とはいえ、この作品のタグを「シークレット・ベビー」にしてる時点で、ネタバレですよね(笑)