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ダイアナ・パーマー『伯爵と一輪の花』を読んだ感想
伯爵と一輪の花

成金の娘バーナテッドと、スペイン貴族の血を引く牧場主エドワルドのロマンス。

 

 

「ヒロインは自分の恋心を隠して便宜結婚。ヒーローは最初はお金のための結婚でしたが、いつしか本気に」ちょっとヒストリカルっぽい作品。

 

 

どこかで、読んだことのある展開や設定ですが、うまくまとまってます。
登場する悪役の意地悪も、身内のゴタゴタといったレベルです。
後味のよい読書感で、スピンオフの多いダイアナ・パーマー作品でも単独で読んで楽しめる一冊。

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片想いの相手と便宜結婚!渡りに船のヒロイン

ヒロイン バーナテッドの父は一代で財をなした富豪。上流階級へ仲間入りするためなんとか娘のバーナテッドを「貴族」へ嫁がせようとやっきになっていました。
結婚したくない彼女に手をやき、父親の思惑は失敗続きです。

そんな彼女には、ひそかに片思いの相手がいました。お相手は隣人 エドワルド・ラミレス。彼は、スペイン貴族の血をひき、伯爵の称号をもつ男性です。バーナテッドは、父親譲りの勝気さが災いし、自分の恋心をしられたくないあまり、エドワイルドに、きつく接します。

片想いの相手には、つらくあたってしまい、父親からは、結婚!結婚!とうるさくいわれて、八方ふさがり。

 

ある日、エドワルドは彼女の家の近くを通りがかります。
いつものように、バーナテッドと口ケンカ一線交えたところ、彼女の喘息の発作が起きてしまいました。とっさに彼女の家に連れ帰り、対処するエドワルド。
発作が起きているにも関わらず、父親は娘になにかと辛くあたります。

彼女の置かれている環境を目にし、エドワルドは、あるアイディアを思いつきました。

「自分が、バーナテッドと結婚するのは、どうだろうか」

スペイン貴族の血を引くエドワルド。父親から相続した牧場を立て直していますが、思うように資金繰りいかず、切羽詰まっていました。

バーナテッドも、父親から辛くあたられるより、自分と結婚した方がいいのではないか。

 

資産家の娘と結婚すれば、自分は資金繰りにも悩まなくてもすむ。そんな都合のよい考えを思いめぐらせ、彼女の父親に結婚の約束を取り付けにむかったのですが・・・

 

 

 

策略を巡らした自分に自己嫌悪のヒーロー

どうでもいいのですが、ヒーローの名前が気になります。
エドワルドはファーストネームで、その下がロドリゴ・ラミレス??ん?あのひと?
それはさておき、便宜結婚をもちかけたヒーローですが、なかなかに性根は良いやつです。

バーナテッド本人に承諾を得ず、父親を押さえておく行動を卑怯と感じ自己嫌悪。
彼女をちょっと誘惑してみたら、その気になってしまったバーナテッドに愕然。
お金目的に結婚する自分に罪悪感

 

 

もともと、バーナテッドは彼に想いを寄せてたから、その気になるのも当然です。
エドワルドは彼女の気持ちを知らないので、自分がうら若い女性をたぶらかした悪いやつと罪悪感満載。

 

 

愛のささやきは(恥ずかしいから)ケリーダで決まり

実はスペイン語が堪能なバーナテッドなのですが、すっとぼけてヒーローの前では、英語しかわからないふりをします。なかなかやりますね(笑)

 

そんなヒロインの語学力をしらないエドワルドは、自分の気持ちが高まると熱烈な思いをスペイン語で彼女に囁いてしまうのです。知らぬが仏。

 

 

いやいや、英語でいってあげればいいでしょ(笑)そこは、伝えたいけど、伝えきれない。伝わったら恥ずかしい、そんな男心なのでしょうか。それとも、好きすぎて溢れ出ちゃうの?

ああ、ケリーダ!

 

結婚反対組に、バーナテッドの悪口を吹き込まれ多少ツンツンしますが、歴代ダイアナヒーローの中ではかわいいものですよ。

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