教師のケリーと世界的フォトジャーナリスト リンクのロマンス。
ケリーは内戦激しいモンテネグロで教師をしています。孤児たち9人をつれて、なんとか故郷のアメリカに帰りたい。孤児たちに里親をみつける手配や、飛行機の手配もしてある。
ただ、待ち合わせの場所に到着できない。内戦激しい地の密林の中、みつかれば彼女を含め9人の孤児たちの命はない。反乱軍であっても、政府軍であっても!
ケリーは苦肉の策で、場末のバーにでむき、力になってもらえる傭兵を探すのですが…
サンドラ・ブラウンらしい骨太な感じで、ぐいぐいストーリーに引き込まれる作品。
ロマンス小説でも、ハードボイルドテイスト?という帯のうたい文句どうり、密林をかけぬけるヒーローとヒロイン、そして孤児たちにハラハラさせられる作品。原作は1987年刊行なので、約30年近くも昔のロマンス小説!!全く古さを感じさせない作品です。
『星をなくした夜』のあらすじと感想(ネタバレ)
えー、深く読み込んでいくと突っ込みどころがいろいろある作品ですが、それはおいといても面白い!!途中でやめられず、一気に読んでしまいました。
ヒロインは、中米モンテネグロで教師をしています。おそらくボランティアですね。
(中米?なの?東欧じゃなくて?とふと疑問。私の知識不足かしら?)
そこで、出会った孤児9人をアメリカに連れ帰りたい。自力では限界がある。そこで、彼女は場末のバーに娼婦の恰好をして、でかけます。色仕掛けで「傭兵」の気を引き、なんとか迎えの飛行機がくる場所まで、つれていってもらおうと考えたのです。
そこで、白羽の矢がたったのが、リンク。彼はバーで、べろんべろんに酔っぱらってます。内戦地のひどい状態をみて、心が荒れすさんでます。ようやく帰りの飛行機にのれて、万歳三唱なんですが、目に焼き付いた悲惨な光景は忘れられない。
で、ケリーが「ねぇ、おにいさん~」的な慣れない娼婦を演じリンクの気を引きます。でも、この時点ではケリーは彼を傭兵だとおもってるんですよね(笑)武器だと思ってるバックの中身は、なんとカメラ!全然、リンク、役に立たないじゃん、ってわかったのは後の祭り。
リンクは、ケリーの「楽しいお誘い」にのったつもりが泥酔状態なので、あっさり拉致られてしまい(笑)、あとはズルズル彼女に協力することになります。
リンクいい人なんですよ・・・だって、傭兵でもないし、本業はカメラマンじゃないですか。なのに、全力で彼女を守ろうとします。まぁ、下心アリアリで、隙あらば楽しい事しちゃおう、って気持ちも最初あったんですけどね。娼婦フリする位の女なら、身持ちも軽かろう、みたいに思ってたのかな?
でも、孤児たちが、ケリーを「シスター」と呼んでいるのを知り愕然。
「おお、俺は、聖職者に欲望を覚えていたのか、神よ!!」と罪悪感(笑)
違うよ~勝手に勘違いしてるだけだよ~ニックネームだよ~
とケリーは教えるはずもなく、かなり後半になるまで、勘違いさせたまま。これ幸いと、リンクの勘違いに乗じて、自分の貞操をまもります。
前半は、モンテネグロの密林をかけぬける脱出劇。亜熱帯特有の濃密な空気が伝わる官能的な描写に、リンクとケリーの愛の盛り上がりが伝わります。<リンクのモンモン
あ、雰囲気としてはリンダハワードの『炎のコスタリカ』とちょっと似ていますね。
後半は、脱出後の二人のロマンス中心。シスター(偽)ケリーが暴露されるまで、なかなか彼も我慢します(笑)わかった時は、もう暴れまくりですよ。
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