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サンドラ・ブラウン『コピーフェイス: 消された私』を読んだ感想~NHKテレビドラマ「コピーフェイス」原作~

TVリポーターのエイブリー。偶然乗った飛行機が墜落。現場から救出されるも、上院議員候補夫人と取り違えられてしまいます。
怪我と火傷で、声も出せない。全身包帯でまかれ、チューブで繋がれ、身動きがとれない。
夫人の写真を元に、そっくりそのまま整形手術で顔を復元させるらしい。
私は「キャロル」じゃないと、伝えられないまま・・・

 

 

序盤のあらすじまとめ

『私でない私』の題名で出版された作品が、今回、『コピーフェイス~消された私』と改題し再販されました。
舞台はテキサス州。上院選への出馬を控えた、とある男性。この男性の妻「キャロル」と、テレビレポーター「エイブリー」は、偶然乗り合わせた飛行機で、墜落事故に遭遇します。

 

 

 

そして、さらに「キャロル」と「エイブリー」はよく似た容貌。
座席も交代していたこともあり、二人は、墜落後の救出で「取り違え」られてしまいます。

 

 

キャロルは「エイブリー」として墓に葬られ、エイブリーは「キャロル」として病院へ搬入。
そして、意識もはっきりせず、声もでないうちに、「キャロル」として顔を復元されてしまいます。
ああ、私は別人なのに。
そして、集中治療室で、謎の訪問者から、耳元でささやきが。「お前の夫を殺す」
どういうこと?

 

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感想です

エイブリーの、長く辛い入院を支える「テート」。彼の献身的な励ましで、エイブリーは全身を襲う痛みと、精神的苦痛をなんとか乗り越えます。

 

 

テートこそが、上院選へ出馬を予定している男性。志高く、ハンサムで、献身的。
そんな男性を夫にしている「キャロル」を誰もが羨みます。エイブリーは、そんなテートに偽の妻だと言い出せません。

 

 

看病を心ぐるしくおもいながら、テートの献身的な看病支えられ、さらには心惹かれるようになります。
そして、エイブリーは決断します。
彼の命を守るため、犯人をつきとめたい。
スクープ狙いも少々ないとはいえないけれど、それよりも彼の命を守りたい。
別人になりきり、テート家族と顔を合わせるエイブリー。
集中治療室に入れたはずだから、「キャロル」の身近な人間だと睨みます。
どの人も怪しく思えます。

 

 

  • キャロルに冷たいテートの両親。
  • アルコール中毒の義姉と、ちょっと影のある義兄。
  • 奔放なティーンエイジャーの姪。
  • テートの大学の同級生で選挙参謀の友人.
  • 彼を支える支援者と、選挙コンサルの強引な二人。

 

一体、テートを陥れようとしてるのは誰?
周囲から、キャロルの「身持ちの悪さ」をなじられ、批難され傷つく「エイブリー」。それでも、テートに惹かれる気持ちを止められません。
ところが、入院時には優しかったテートですが、夫婦の間には深く暗い溝がすでにありました。

 

 

エイブリーが「キャロル」の顔になり、整形が完成した段階でテートから少しずつ距離を置かれはじめ、切なく感じます。
情緒問題を抱える娘マンディも、気がかりです。
刻、一刻。
犯人は、選挙日に向け、彼を殺す準備を進めている。
予告めいたメッセージが、エイブリーに届きます。

 

 

 

  • 彼女は、犯人をみつけられるか。
  • テートの信頼を勝ち得ることができるのか。
  • そして、彼女自身「エイブリー」に戻れるのか。

 

 

 

サスペンスとロマンスがちょうどいい具合の配分の作品。さすが原作になるくらいのロマンス本は時代を経てもおもしろい。

充実した時間を過ごせる事請け合いでございますよ。私は一気読みしてしまいました。

 

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