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ヒストリカルロマンスの先駆者、キャスリーン・E・ウッディウィスの名作。
今から40年以上前に書かれた作品ですが、流麗で品の良い出だしから、ストーリーに引き込まれ、全く古さを感じさせません。
長きにわたり、多くの女性をときめかせた作品は、ロマンス小説の要素がぎっしり詰まっています。ロマンス小説初心者の方でも、安心してお手にとっていただける作品です。
ウッディウィス『炎と花』のあらすじネタバレ&感想
私の大好きな作品。いわゆるロマンス小説らしい展開が魅力的。以下、軽くネタバレはいりますので、嫌な方はココから撤退を。
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舞台はイギリス、ヒロインのヘザーの美しさは罪な程。母親ゆずりの美しさは、妬みや嫉妬をこえ彼女自身に不幸をもたらしています。
早くに両親をなくしたヘザーは、叔母夫婦と同居。この叔母がですね、ヘザーを妬みまくってイジメまくるんでうわ。あれは虐待ですね (´ε`;)ウーン…
服はブカブカ、苦しい労働をいいつけられても、彼女のキラリとした美しさは損なわれません。そこはホレ、見る人がみたら原石はわかるんですな。
叔母の口車にのってしまい、叔母の弟の屋敷に出向くのですが、そこでもセクハラされちゃいます。お手付き上等!みたいな前提で、叔母から差し出されたんですね。
ヘザーは屋敷をとびだし、行く先もないので波止場で途方にくれていると・・・アメリカ人に娼婦と間違えられ、さらに大ピンチ!!
女抜きの長い航海の後、ちょっとしたお楽しみの手配を部下に頼んだら、部下が娼婦とまちがえてヘザーを連れてきちゃったのです。
ブライトンも娼婦らしからぬヘザーに「おっかしーなー」と思ってはいるものの、彼女のみずみずしい身体を見せつけられ…(いか省略)
ヘザーを手放したくないと切に考え始めるわけです。
が、ヘザー自身は傷ついた心と身体をふるいたたせ、なんとかブライトンの船から脱出。命からがら叔母の元にかえりますが、そこで二人の縁は終わりません。
ヘザーは妊娠してしまいます。1発必中?
プンプンに怒った親戚一同が、ブライトンを探しだし、責任取れと詰め寄ります。
もう可哀想でならんですよ。<ヘザー。
虐待→セクハラ→娼婦と間違われる→妊娠→叔母から罵られる→ブライトンからも憎まれる
ブライトンは、ヘザーは手元におきたいが「妊娠の責任をとれ」「結婚しろよ!」と詰め寄られるのが気に入らない。
「お前なんか、金輪際、身体にふれないからな!」と自爆的な宣言。夫婦でありながら、ベッドはともにしない仮面夫婦になってしまいます。
前半は、二人は夫婦として海にわたり新天地で新たな生活を始めます。
いつかブライトンから許され、女性として愛される事を夢見るヘザー。
※ブライトンはイケメンだから、いつのまにかヘザーは好きになっちゃってます(*'ω'*)この感想だけでは、伝えきれませんが、ブライトンの男ぶりはなかなかのもんですヨ。
ブライトンも、男のプライドと、彼女を思う気持ちの葛藤が大いにロマンスを盛り上げてくれます。男たるもの一度宣言したら守るべし!でも、言わなきゃよかったな~と後悔しきりです。
女性として、妻として、そして母親としてヘザーは幸せをつかめるのか。
終盤までハラハラさせられるストーリー。ホットなシーンもありますが、ロマンス初心者の方でも手に取っていただけるレベルです。
長年にわたり女性をときめかせてきた名作。是非とも機会がありましたらお手に取ってみてくださいね。絶版本なので、取り寄せが大変かもです。古本で見つけたら買いですよー。