キャスリーン・E・ウッディウィスの11世紀のイギリスを舞台にしたヒストリカルロマンス。

 

イングランドを征服しにやってきたノルマン人のウルフガーと、サクソン人の元領主の娘エイスリンのロマンス。

 

とにかくヒロインが可哀想。

 

 

突然やってきたノルマン人に父親は殺され、母親はむごい仕打ちをうけ気がふれてしまいました。エイスリンは首に縄をかけられ、無理やり凌辱・・・

 

 

出だしから、暗く重いストーリー展開に、ちょっとドン引きしちゃうので、甘いロマンスを期待されてる方は取り扱い注意の作品。

 

今回、私はサンリオ版を読みましたが、Amazonでみつけられなかったので、ソフトバンク版をリンクしますね。名作ではありますが、賛否両論といったところでしょうか。

 

あまりにむごい仕打ちを受けるヒロインに胸を痛める作品です。

 

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キャスリーン・E・ウッディウィス『狼と鳩』を読んだ感想

ヒストリカルというと18世紀あたりを舞台にした舞踏会などキラキラ美しい衣装の貴族が登場する作品が多いですが、この作品はもう一息、さかのぼった作品ですね。

 

ジャンル的には中世になるんでしょうかね。

 

このロマンス小説を面白く読むために、ちょっとした時代背景説明しますね。

 

 

その昔、イングランドではエドワード懺悔王がおりまして。彼には子供がおらず、彼が病没した後に王座をめぐって混乱がおきたんですね。

 

結局、エドワード王の妻の兄弟が王座につきますが、そこで待ったをかけた人物がいます。ノルマンディ公ウィリアムです。

 

ノルマンディ公は、自らの王位を主張し、イングランドへ攻撃を開始をするワケです。この『狼と鳩』では、このノルマンディ公ウィリアムの信頼あつく忠義を尽くす騎士として、ヒーロー ウルフガーが登場します。

 

 

征服するノルマン人側が、ウルフガー。征服されるイングランドのサクソン人側がエイスリンという構図で物語はスタートします。

 

で、こっからなんですが。

 

エイスリンの家は、なかなかの金持ち領主なんですね。そこを、ノルマン人が侵略してくるわけです。エイスリンの家を真っ先に侵略してきたのがラグナー@性悪ってやつでね。

 

ヒーローのウルフガーより先んじてエイスリンのパパの領地に乗り込み、暴虐の限りつくすわけです。父親を殺され、母親に暴力をふるい、そしてエイスリンまでも、ラグナ―に凌辱・・・・・

 

エイスリンは領主の娘から、一転して奴隷。おおぅ。これもう初っ端からです。

 

このラグナ―は、とんでもない卑怯なやつで、本来、無血開城をするべきはずのところ、やたらめったら農民は殺すわ、領主は殺すわ、エイスリンに手をつけるわ、やりたい放題。

 

本来のあるべき姿に戻すべく、後からやってきたノルマン人ウルフガーに手ひどく叱られ、ひっこむのですが、殺されてしまった人々はかえってこず。

 

しかも、ラグナ―は性格悪いから、ウルフガーを逆恨みってワケ。

 

エイスリン的には、ノルマン人自体を、敵だと思いこんでるんですよ。ウルフガーが領主におさまって、領地全体が落ち着いてきたものの、ウルフガーの腹積もりがわからない。

 

自分を愛人に据えて、情婦にするつもりかしらん?慰み者になっちゃうの?とか、思っちゃうのもしょうがないですよね。

 

ところがですね、エイスリン。だんだん気持ちが変わってくるんです。ウルフガーは、口では、乱暴なことをいったりしますが、結構やさしいのだな、とエイスリンは気がつきはじめ・・・・・

 

ほれちゃうんですな( *´艸`)

 

 

もう、身も心も捧げちゃう勢い。ウルフガーの親族にいびられても愚痴ひとつ言わず、奴隷の身分として頑張るわけです。

 

 

冷たく、美しい、人形のようなエイスリンが、ほんのり娘らしい態度をとるのはウルフガーの前でだけっていうのが、序盤かなり面白い。

 

で、ここでですね。くっついちゃっえば、面白いんですけどね。もう一ひねりしてるストーリー。

 

実は、ウルフガー、女嫌いなんですよ。女なんか、信頼するか。けっ。飽きたら、捨てればいいんだの考えの持ち主。でも、本当はエイスリンラブ。言葉では、きっついこといってますが、大事にしてますよ。

 

そのあたり、状況や二人の気持が錯綜してて、後半めっちゃ面白いんですね。

 

エイスリンの柔らかな身体と唇に酔いしれ、彼に捧げられた愛の甘さに、彼の頑なな心が徐々解けていくのが、見どころです。

 

 

下巻はウルフどころが、ドックガーくらいになってしまいます。牙ぬけたね。(笑)

エイスリンラブ。でも、絶対結婚はしないんですって。

 

 

この辺り、あくまで結婚を望むエイスリンと、エイスリンの愛はほしいけれども、結婚はしたくないウルフガ-のかけひきは、ちょっと笑えます。

 

 

といういより、彼が他の女にいってしまうのが嫌。イジメにあっても、愚痴一ついわないのに、ウルフガ-と結婚したい!という硬い決心、あれこれ結婚をにおわせる、エイスリン・・・あんた、すごいよの一言です。

 

 

彼の腕に中で、激しく乱れてしまう自分を恥じて、ことが終わるとベッドで泣きぬれるエイスリン。これも作戦か?(違うと思いますが・・・)と思うと、なかなかしたたかです。

 

 

これじゃ、娼婦と同じだわ、と内心思い泣きぬれる彼女をみて「キョトーン」のウルフガー。

 

よかったくせに、なんで泣くんだよ、と思いながら、彼女のご機嫌をとるために、シブチンなのに、財布の紐をゆるめてエイスリンにお洋服を買ってあげたりします。

 

 

もう、相思相愛なんだから、結婚してあげてちょ、ウルフガ-。って感じ。この辺りは上巻の陰鬱なイメージは全くなくって、純粋に甘ーいロマンスを味わえます。

 

そんな、いちゃいちゃぶりに目があてられないのですが、終盤、彼女の初めてのお相手だったラグナ―が、なんだかウルフガ-を陥れるべく、汚い手をつかってなにかたくらんでるらしい。そこには、エイスリンを妬む、ウルフガ-の妹も一枚かんでいて・・・・

 

 

なんといっても、やっぱりこの本のキモは最後のおち。

 

 

大どんでん返しで、目が点です。これは、本当に、さいごのさいごの、最後までわかりませんので、ネタバレ控えます。

 

私は、作品の最初と最後だけを先に読む癖があって(先にオチが知りたい)、超残念でした・・・・あせって先にオチは読むべからず!面白さ、半減しちゃうので、ご注意を。

 

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