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ハーレクインロマンスなどの海外のロマンス小説の感想ブログ。あらすじの紹介です。多少のネタバレあり。

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ポーシャ・ダコスタ『図書館司書グウェンの恋愛通信』を読んだ感想

ポーシャ・ダコスタ『図書館司書グウェンの恋愛通信』を読んだ感想

ポッチャリ図書館司書 グウェンの妄想、そしてホットシーンがメインのストーリー。
ある日、グウェンの勤める図書館のご意見箱に、自分あての奇妙なラブレターが入っていました。
なんと便箋四枚!

 

 

ネメシスと名乗る差出人は、毎日図書館で グウェンを見つめ、よからぬ妄想をしていると。
「危ない、やばい」と身の危険を感じるところなのですが・・・

 

とんでもない変態だと思いながらも、何故だかラブレターを何度も読み返すヒロイン。
ちょっと行き過ぎ妄想万歳?のロマンス作品です。

 

「ご意見箱」に入っていた、ちょっとおかしなラブレターで妄想爆発

バツイチ図書館司書グウェン。最近ちょっと恋愛から遠ざかっています。
彼女が思いもよらぬ「ネメシス」からのラブレター(?)に、何故か胸がどきどき。
 
 
 
本物のネメシスは太った中年で、きっと頭の薄くなった不細工な男性かもしれないけれど・・・
グウェンは、片思いの相手 プロフェッサー セクシーこと歴史学者 ダニエル・ブリュースター教授に脳内で変換し、代役を務めさせます。妄想大爆発です。

 

誰にも迷惑をかけていはいませんが、かなり危ない妄想ですね。

 

 

 

プロフェッサー・セクシーの「ご意見」を無視する妄想女子

 

ダニエルはグウェンの務める図書館に文献の調査で数か月前からきている大切な図書館のお客様。

 

 

テレビの歴史番組に出演する程の有名人でネットでは彼のファンサイトもある程の人気ぶり。学者っぽいフチなしメガネに、カールした黒髪はいかにも歴史学者といった感じの彼

実際に知り合うより以前より、グウェンは彼の出演した番組を見返すほどのファンでした。

 

 

そんな遠い存在だったダニエル。ふとしたことで、ラブレターの件を、彼に相談します。

 

 

 
ざっと目を通したダニエルは

 

「これは深刻だよ・・・・こういうことを書いてくる男は危険だ。図書館の警備課に報告しておいたほうがいいだろう。」と、アドバイス。

 

 

 

至極まっとうな意見なのですが、グウェンは

 

「彼は変態だけど悪い人間ではない」
「男性に崇拝されたり憧れられたりするなんて、めったにあることじゃない」

 

 

とダニエルからのアドバイス聞き入れません。

 

 

妄想の中で、ネメシスの代役をダニエルに務めさせ、あたかもダニエルが自分に想いを寄せてることにし、一人楽しむグウェン。

 

 

 

そして、ダニエルだったらいいのに、という気持ちから、ネメシスはダニエルなのではないか、と思い始め・・・・・

 

 

 

 

妄想女子+行動力=ロマンスの公式は成り立つか?!

 

手紙から始まり、チャットになり、エスカレートするネメシスとの関係。
ネメシスとのやりとりを相談するうちにダニエルとの距離も近くなり、親密な関係へ。

 

シャイで奥手?と思わせながらも、なかなか積極的なダニエル。グウェンの妄想を裏切りません。

 

最後まで、ネメシスはダニエルなのか。

それともネメシスは別の人間で危険な変態が彼女を狙っているのか。

はたまた、ダニエルがネメシスで危険な考えの持ち主なのか。

 

危ないゲームをしてるグウェンの恋の行く末にハラハラさせられます。

 

インテリヒーローの意外性と、バツイチぽっちゃり図書館司書の乙女的な思考の暴走ぶりを堪能できる一冊ですよ。

 

 

リサ・クレイパス『もう強がりはいらない』<トラヴィス家シリーズ3>を読んだ感想

リサ・クレイパス『もう強がりはいらない』<トラヴィス家シリーズ3>を読んだ感想

トラヴィス家シリーズの第3作目。
自分勝手な母と、奔放な妹のトラブルを一手に引き受けざるを得ないヒロイン エラ。
 
 
 
今回は、実家の母親からの電話でストーリーは始まります。
どうやら、しらないうちに妹が出産をし、赤ん坊を母親の家に置いたまま、行方がわからない.
「どうにかして!」と怒る母親。
 
 
 
自立した女性を目指しながらも、本当は心細い彼女。
エラが頼れるのは、自分だけ。
彼女を優しく手を差し伸べるヒーロージャックが素敵です。

 

 

家族のトラブル解決係のエラが出会ったのは、文句なしの素敵ヒーロー。

 

今回は、トラヴィス家 次男 ジャックがヒーロー。
オール・アバウト・ロマンスで「ベスト・ロマンス・ヒーロー」に選ばれた程の素敵ぶりです。
※ロマンス小説を愛する人たちによって運営されているアメリカの団体
エラは赤ん坊の父親捜しに奔走していました。
 
 
 
行方不明の妹と、赤ん坊の父親捜し。
そして、同棲相手のボーイフレンドは赤ん坊嫌いときていて、頼るあてもありません。
ボーイフレンドは地球環境には興味があっても、ヒロインのトラブル解決には興味がない様子。
本当は、彼を誰よりも頼りにしたいのに。
 
 
 
周囲はそんなボーイフレンドを非難しますが、なぜか、かばってしまうヒロイン。
どこか、自分が誰かを頼ることが「迷惑」だと感じている節があります。
 
 
 
ストーリーは進み、赤ん坊の父親捜しの過程で、トラヴィス家 次男 ジャックと知り合います。
ジャックは、赤ん坊の父親なのではないだろうか。

そんな疑問を抱き、彼女はジャックに詰め寄ります。

 

 

 

素敵ヒーローは心も広い。無礼なお願いもサラリとOK

エラは無礼を承知で親子鑑定を申し出ますが、あっさりジャックは了承します。
さらに、ジャックはエラの置かれている環境を知り、住む場所や失踪した妹を探しを援助。
他人を頼ることに慣れないヒロインを彼の愛情マネーパワーで支えます。
 
 
 
うーん。素敵すぎる。親子鑑定のくだりで、怒りだしても不思議ではないのに。
 
 
 
彼の助けもあり、妹の所在と赤ん坊の父親の正体が明らかになります。

 

 

あなたを頼ってもいい、そう思える相手がいるって素敵

個人的には最後の結末が納得いかず。
自分勝手なヒロインの妹をしかりつけてやりたい気持ちがフツフツと湧き上がりますが、リサクレイパスの他作品にも、似た展開があったので、これはハッピーエンドオチのテンプレ?
 
 
 
誰の手もかりないのではなく、誰かの手を借りながらも自分らしく生きる。
そう生きていけたら素敵だな、と思わせる作品でした。
私にもジャックの優しさとマネーパワーに包まれたいデス。

リサ・クレイパス『幸せの宿る場所』 <トラヴィス家シリーズ2>を読んだ感想

リサ・クレイパス『幸せの宿る場所』 <トラヴィス家シリーズ2>を読んだ感想

トラヴィス家シリーズの2作目。
前作同様、生きていく厳しさを織り交ぜた作品です。
1作目のヒロインリバティのつらい少女時代を支えてくれた淡い初恋の相手ハーディがヒーロー。
お相手はトラヴィス家のご令嬢ヘイヴンです。

富と権力と金を手に入れるためなら、なんだってやってやる。
のし上がり系ヒーローのハーディが抱える闇があまりにも深い作品。

1作目をよんでからの方が一層ストーリーに深みを感じます。
DVやモラハラがエピソードに関係していますので、NG設定の厳しい方はご注意ください。

何不自由なく育ったご令嬢が、まさかのDV・モラハラ

ストーリーはトラヴィス家の一人娘ヘイヴンを中心に展開します。

前半はヘイブンの結婚生活と別れ。
後半は結婚生活の痛手を回復するべく、家族と周囲の支えを得ながら愛情を再確認するストーリーです。

ヘイブンの駆け落ち同然の結婚生活はひどいもの。元夫から日常的なDV。社会復帰後、新しい上司からのモラハラ
彼女の愛情深さや優しさが裏目にでてしまい、何をするにつけ相手をつけ上がらせてしまってるように感じます。

 

 

 

このあたりのくだりは酷いもので、DV場面も生々しいので、苦手な方へはオススメできません。喉の奥に嫌な塊を感じるほどです。リアリティがありすぎる?

 

 

 

ダーティーなヒーロー ハーディー登場。彼の心の闇深さは半端ない。

 

 

彼女が社会復帰をする当たりから、ヒーロー ハーディー登場です。
実は、ハーディーはリバティ(1作目ヒロイン)狙いではなく、ヘイブン狙い。

 

 

駆け落ち結婚をしてしまったヘイヴンを、一旦はあきらめたのですが、彼女が離婚をすると聞き、熱い気持ちが再燃。

 

貧しい出自から想像もできない程の、金と権力を手に入れた成功者のハーディ。
この作品の前半はヘイヴンの結婚生活を描いているので、ハーディーはメインで登場しません。

 

彼のバックグラウンドは一作目『夢をみること』前半に描かれており、この作品だけ読んでも、ハーディーの生い立ちがわからず、彼の苦悩と葛藤が充分に伝わりませんのでご注意を。
▼過去記事▼

リサ・クレイパス『夢を見ること』<トラヴィス家シリーズ1>を読んだ感想

リサ・クレイパス『夢を見ること』<トラヴィス家シリーズ1>を読んだ感想

トラヴィス家シリーズの1作目。幼くしてメキシコ人の父親と死に別れ、母親と二人でつつましく暮らしているハーフの娘リバティがヒロイン。妹が生まれた頃、突然母親が亡く...

ハーディーの抱える秘密が重すぎて、結末はハッピーエンドというよりもしんみり。

 

やらしい元夫がヘイヴンにつきまといます。

 

誰にも言えない重い秘密を抱えながら、彼女を守るハーディー。彼の懺悔ともいえる告白は、ちょっと衝撃的で、痛々しい。

 

 

お金があっても愛は手に入らない・・・

 

傷ついた二人が寄りそうように結ばれる結末は、ハッピーエンドというよりも、しんみりしちゃう印象です。

 

 

1作目を読んでから、この本を読むと切なさ倍増ですよ。

 

 

 

リサ・クレイパス『夢を見ること』<トラヴィス家シリーズ1>を読んだ感想

リサ・クレイパス『夢を見ること』<トラヴィス家シリーズ1>を読んだ感想

トラヴィス家 シリーズの1作目。
幼くしてメキシコ人の父親と死に別れ、母親と二人でつつましく暮らしているハーフの娘リバティがヒロイン。
妹が生まれた頃、突然母親が亡くなってしまいます。
幼い妹をつれ、リバティが現実と向き合い一人の人間として強く成長をする物語。
 
 
 
貧困と暴力と隣り合わせのトレーラーハウス生活や、その中での淡い初恋。

彼女が、幼い妹と二人で貧しさから抜け出し、幸せをつかむまでの半生記的な作品。
ロマンス小説を超えた何かを感じる本です。

 
 
 

 ロマンス小説を超えたヒロインのリバティ半世紀

舞台はテキサス田舎町。
ストーリー前半は彼女のつらく悲しい生い立ちが中心。
後半はロマンスがメインです。
正直、前半は重苦しい雰囲気で読み進めるのが苦しい程でしたが、彼女の淡い初恋があってこそ、このシリーズを通しての面白みが増すので、つらくてもちょっと頑張って読みたい部分です。
 
 
 
コンテンポラリー作品なので、リバティが直面するトラブルや、ちょっとした悲しみに共感しやすく、失望が胸にズシンと重くのしかかります。
肌の色の違いでの悲しい思い、ロストバージンの場面など、ハーレクインのような素敵な展開ではありません。

 
 
 

sugar daddy(シュガーダディ)がリバティを救う

前半、ロマンスの兆しもなく、展開も重苦しいのですが、大富豪の紳士と知り合う所から、話の雰囲気は一変します。

 

大富豪の紳士が、リバティを見込み彼女に個人秘書の仕事を依頼します。
リバティ半生記から、ロマンスの要素へシフト転換といったところ。
悲しく辛い彼女の人生に一筋の光が見え始め、サクサク読み進められます。
 
 
 
ストーリー半分の段階で、ヒーロー(やっと)ゲイジの登場。
登場が遅いので、ヒーローの甘さや、優しさを堪能したい方には、ちょっと物足りないかもしれませんね。

 

大富豪の紳士の息子ゲイジは、リバティを父親の愛人なのではと疑いをかけます。
秘書とは名ばかりなのではないか、と厳しくリバティにあたります。
 
 
 

幼い妹を育てていかなければいけないリバティは、ゲイジに辛く当たられながらも、割り切り秘書の仕事に取り組もうと頑張ります。

 

 

 

初恋の相手と富豪の息子の間で揺れ動く苦労人リバティの恋心(ヤヤネタバレ)

ゲイジは、最初こそ誤解からリバティに辛くあたりますが、素敵なナイスガイ。
お金を持ってて、素敵で、しかも寛容だなんて、文句なしのヒーロー。
 
 
 
終盤、リバティにもようやく幸せ到来か、と思いきや、トレーラーハウス時代の淡き初恋の相手と再会。自分のつらく悲しい生活と過去を共有できる唯一の相手。彼はリバティにとって特別な存在なのです。

 

 

彼女は、初恋の相手を選ぶのか、リバティを温かく包み込むゲイジを選ぶのか、最後まで引っ張ります。

 

 

ロマンス小説は幸せな気分になりたいために読む、という前提だと読み進めるのにつらい一冊。
ですが、生きていくことに前向きなヒロインを応援したくなる作品ですよ。