この記事は約 3 分で読めます

マーガレット・メイヨー『十二カ月だけの花嫁』を読んだ感想

傲慢なギリシア人父に悩まされるヒロイン。
父親の自分勝手さに懲りているヒロインは、結婚の相手はギリシア人以外の男性と考えていました。イギリス人男性と結婚する予定が、なぜか父親と同じギリシア人富豪のテオと結婚をすることに・・・

珍しいギリシア人同志カップルの作品です。

 

 

序盤のあらすじを簡単にまとめました

ディオーネは、突然、父親が倒れた連絡を受けました。
父親に、恋人のクリスを紹介したいと常々思っていたディオーネ。
ギリシア人の父は、決してイギリス人のクリスを認めないだろう。
ひとまず、クリスをロンドンに残し、アテネの病院に向かいました。
アテネの病室で待っていたのは、ひときわ痩せてしまった父親。
健康だと思っていた父親が、心臓発作。
「私ももう若くはない」と言います。
病でよわった父ヤニスは「お願い事」をディオーネにします。会社の経営が思わしくなく、このままでは破産するしかない。だからテオ・トルサルディコスを尋ねて融資を申し込んでほしい。
ディオーネは具合が悪そうな、父親の頼みをことわれません。テオと父親の関係は良好とは、むしろ険悪。
どんな無理難題をふっかけてくるか、ディオーネは覚悟をしてテオに融資の申し入れのお願いに出向きました。
テオは、ディオーネの申し出を聞き、驚いた表情をうかべ、

「僕が頼りだって?なぜだ?誰よりも嫌っているだろう僕に、どうして金を工面してくれという?」

予想どうり、テオはすんなりと融資の申し入れを受けてはくれませんでした。
それでも、あきらめるわけにはいかないディオーネ。
嫌いだった時期もあったけれど、病院での父親の弱った姿を思うと目に涙が浮かびました。
そして、テオはある提案をします。

「条件を一つのんだら、救いの手を差し伸べてもいい」
「君が僕の妻になる、という条件だ」

 

 

感想です

ヒーロー視点で心情が描かれている場面が、序盤からありますので、安心して読めます。
ヒーローのテオ、嫌な奴かと思いきや、彼は最初からディオーネに一目ぼれ。結婚の申し出もヒロインを引き留めておきたいから。普通の食事にでも誘えばいいのに、なぜか一足飛びで結婚。

 

 
やり手実業家は、自分に有利になるようにことを運びますね!

 

 

 
アガペ・ムー。←覚えました

ストーリーにはどうでもいいのですが、ディオーネの父親やイギリス人婚約者のクリス、そしてテオの元妻。ヒールというには小粒すぎて残念。

 
まず、父親はディオーネが優しことを利用し、テオに金の無心をさせにいきます。テオはディオーネの父親のやり口を見抜いているので、彼女に同情的。

 

 
父親からしたら、棚ぼたのディオーネとテオの結婚に「やったね!やっぱ結婚はギリシア人同士だよね」の発想。

 

 
婚約者のクリスも小粒なクズ。

 

 

ディオーネの両親は、離婚しており、実父はアテネ、実母はロンドンで暮らしています。ディーオーネ不在にもかかわらず、クリスはご飯をごちそうになりにディオーネ実母の家へ通っていました(苦笑)

 
え?私がいないのに、来てたの?ディオーネも驚きです。
ディオーネ母

「また今日も昼食を食べに来るかしら?」
「実はね、あの人、ここへ越してきたいって言ってたの」

テオとディオーネが結婚したので、自分の家に出入りはしないでほしいと、ディオーネ母がクリスに告げると、逆ギレ。
「君が言わせているんだな?」
「今度はこの家から僕を締め出すつもりか」とディオーネを責めます。
昼食をごちそうになりに、通ってしまう図々しさもさることながら、ディオーネとの縁がきれても自分とディオーネ母との縁はきれないと思い込む都合のいい考え。

 
さらに元カノとこそこそ密会。こんな奴と結婚しなくてよかったよ。
テオの素敵さより、クリスの人間の小ささが印象に残って残念。