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ダイアナ・パーマー『トム・ウォーカー』<テキサスの恋18>を読んだ感想

テキサスの恋18作目。投資カウンカウンセリング会社経営のトムと、彼の元秘書イリ―ジアのロマンス。

 

 

かつてトムがニューヨークの広告代理店に勤めていた頃、イリージアは彼の秘書でした。
近寄りがたい雰囲気のトム。イリ―ジア憧れのボスです。

 

 

ある日、トムは酒に酔い、その勢いでイリ―ジアとベッドをともにします。愛を交わしたのに、トムの態度は冷ややか。イリ―ジアに言葉もかけません。

 

イリ―ジアは恥ずかしさにいたたまれず、会社を退職し故郷のジェイコブズビル帰ります。そして、数年。トムが、投資カウンセリング会社を設立するため、ジェイコブズビルにやってきました。

 

 

一方、トムと別れた後、故郷ジェイコブズビルでイリ―ジアは結婚、子供が一人。夫とは死別。小さな町では、誰もが顔見知り。気まずいけれども、お互い避けられません。
誤解されてしまったトムのちょっと可哀想な物語です。

 

 

⇒[小説]トム・ウォーカーの詳細をみてみる

『トム・ウォーカー』<テキサスの恋18>を読んだ感想

テキサスの恋シリーズ18作目。シリーズなじみがない方は、こちらをどうぞ。⇒テキサスの恋シリーズ情報まとめ

 

えー軽くネタバレはいりますんで、嫌な方はここで撤退を!

 

---------------線引き-------------

 

愛する人には、素直に、正直に(笑)

 

 

トムは、ちょっと見栄を張ってしまい大きな代償を払う羽目になりました。それが気がついたのは、ジェイコブズビルでイリ―ジアと再開した時。

 

 

トムが唯一愛した女性イリ―ジアは、すでに結婚し子供もいるらしい。かつての切ない記憶がよみがえります。

 

 

会社を退職するイリ―ジアを、見送るしかなかったトム。冷ややかな態度は、実は掛ける言葉がなかっただけ。

 

 

それは、何故か?彼は自分が童貞だった事実を恥じていたから。押さえきれない欲望に身を任せた、罪悪感にいたたまれなくなっていたからです。

 

 

当時、トムは28歳。ニューヨークの広告代理店に勤める将来有望なビジネスマン。オフィスの女性が彼を狙っている、そんなイケてる彼が童貞なんて!

 

 

そこには、ちょっとお気の毒な理由がありました。トムの兄妹は、長年にわたり父親から「性」を抑圧されてきたのです。彼が欲望を感じれば、感じる程、罪悪感は募る。結局、父親の刷り込んだ「欲望=悪」のイメージが振り払えず、未経験のまま28歳を迎えたワケです。

 

 

彼のバックグラウンドをイリ―ジアは知る由もなく、トムに遊ばれ捨てられたと勘違い。
そして、その誤解を抱いたまま、現在に至ります。

 

 

知り合いの勧めもあり、ジェイコブズビルで会社を設立するトム。素直になれない彼は、イリ―ジアを見るたびに胸が痛みます。

 

 

彼の唯一の忘れられない甘い経験。ああ、可哀想。カミングアウトするには、遅すぎる。しかも、彼女は別の男と結婚して、娘までいる(夫とは死別)

 

 

彼女が手掛けはじめたビジネスも順調そう。取引先の男とも、なんだか親しい様子。
トムは嫉妬にかられます。

 

 

なんとも、彼の葛藤がじれったい。なまじ、イケてる人だから真実が言いにくい(笑)

 

 

ストーリーが進み、イリ―ジアの秘密が明らかになり、一転、トムが彼女をリードします。

 

彼女の結婚の真実とは?どうして、イリ―ジアの娘と自分の妹がそっくりなの?

 

 

イリ―ジアを温かく支える彼女の兄ルークの働きでハッピーエンド。彼女も未経験だったと、彼女の兄から情報を仕入れたらいきなりイリ―ジアに強気です(笑)

 

 

トム、もじもじしてたのにさ~ちょっと突っ込みどころのあるトムの嬉し恥ずかし初体験の作品。愛があればノープロブレム。

 

トム・ウォーカー テキサスの恋 18

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