この記事は約 3 分で読めます

デボラ・シモンズ『尼僧院から来た花嫁』を読んだ感想

ドレーシー家 兄妹の物語の第二作目。
中世を舞台にした物語です。

本作品は、兄ニコラスが主人公。ヒーローがヒロインを好きすぎるが故の珍行動、ちょっと笑える作品です。

 

第一作目で、国王とりもちで結婚をきめたエイズリーは亡くなったはずの兄ニコラスと再会。彼は、東方の地で騙され、痛手を負っていたため、故郷にもどれず死亡したと勘違いされいたのです。
ニコラスは、自分を裏切り、だましたヘクサムへの復讐を誓い、自らの領地に帰還したのですが、憎き復讐の相手は、既に、エイズリーの夫に殺されてしまい、復讐を果たせませんでした。

 

 

妹エイズリーがヒロイン「悪魔の花嫁」の完全ネタバレになってしまうので、悪魔の花嫁を先に読むことをオススメします。
(悪魔の花嫁はkindle版はありませんが、本作品はkindle版があります 2016/9現在)

 

デボラ・シモンズ『悪魔の花嫁』を読んだ感想

デボラ・シモンズ『悪魔の花嫁』を読んだ感想

中世を舞台にしたドレーシー家の兄妹の物語。第一作目。一冊目は妹エイズリー、二冊目は兄ニコラスがそれぞれ主人公です。読む順番は逆転しても理解はできますが、より一層...

 

 

 

 

復讐が遂げられずやさぐれる不貞腐れヒーロー

 

ニコラスは、酒を飲み、途方にくれる日々を送っていました。憎き復讐の相手が亡き者となっていたため、行き場のない怒りがくすぶり続けていたのです。
そんなある日、国王から命令が届きます。
「ヘクサム男爵には姪が一人いることが判明。ニコラスはヘクサムの姪ジリアン・ヘクサムを妻に迎え、ヘクサム男爵の領地を治めるがよし」
ニコラスは、急いでヘクサムの姪ジリアンのいる尼僧院に向かいます。

 

 

尼僧院にいるのが、しわだらけの老女でもかまわない。

「あいつの血を引くものには変わらない。復讐の相手が変わるだけだ」と、かなり意気込んでいます。結婚していたぶるのが、復讐だと思い込んでいます。
ド・レイシー兄妹は、ジリアンが尼僧院育ちと聞いて、てっきり世間ずれしていない、大人しく、か弱い女性を想像していました。

 

意気揚々と、尼僧院に向かう彼はいじめっ子そのもの!

 

兄妹の想像を裏切り、復讐相手の娘はか弱くも大人しくもありませんでした。元気はつらつです。わかさ弾ける身体つきの活発な娘。
おまけに尼僧院育ちとは思えないくらいの頑固さです。
彼女は、ニコラスに「めかしこんだキツツキ男」と当てこすり。先制パンチのお見舞いです。女性から、ちやほやされてきた美男子ニコラスは、「なんたる屈辱!」と鼻息荒く怒りがおさまりません。
想像していた娘とはまったく違うことに戸惑いを感じながらも、「復讐のために結婚するんだ」と自分に言い聞かせます。
「領地に連れ帰り、どうやって、これからいたぶってやろうか」ほくそ笑むニコラス。
有無を言わさずジリアンと結婚をしますが、自分の本当の気持ちに気がつくのは、ずっと先のことでした。

 

 

ヒストリカルコメディともいえる新ジャンル?

 

美男子ニコラスの珍思考・珍行動に周囲は翻弄されます。
夫婦といえども同じベッドでは寝ない。
俺の足元の床に寝るのだ!

でも、肌がきずついたら可哀想だから、ふかふかの藁布団を使え!

 

 

ひどいやつなのか、優しい男なのか・・・
ジリアンも貴婦人の枠にとらわれない女性です。幼い時代が貧しかったため、食べれる時にお腹いっぱい食べる癖があり、かなりの大食い。延々と食べ続けるジリアン。

 

 

大食いヒロインです。
さすがのニコラスは驚き、強制的に食事終了!
一押し面白シーンはニコラス湯あみ。
ジリアンは、尼僧院での衣服しか手元になかったので、ひとまずエイズリーの衣装をかりるのですが、細身のエイズリーの衣装を、ジリアンがきるとムチムチに(笑)
ニコラスの美男子故のナルシスト具合と、ジリアンの突拍子のない行動とがあいまって、喧嘩ばっかりのカップルです。
妹夫婦の心配もよそに、喧嘩するほど仲がいいというのはこの二人のこと?