美容師リバティと、大富豪ケイジのロマンス。
幼くしてメキシコ人の父親と死に別れ、母親と二人でつつましく暮らしているハーフの娘リバティ。妹が生まれた頃、突然母親が亡くなってしまいます。
頑張り屋の彼女が、幼い妹と二人で貧しさから抜け出し、幸せをつかむまでのヒロインの半生記的な作品です^^
『夢を見ること』のあらすじ&感想
トラヴィス家 シリーズの1作目。トラヴィス家についてはこちらをどうぞ。⇒トラヴィス家シリーズについて
舞台はテキサス田舎町。ストーリー前半はヒロインのつらく悲しい生い立ちが中心。貧困と暴力と隣り合わせのトレーラーハウス生活やその中での淡い初恋など。
結構、暗いので糖度高めのロマンスが好きな方はここで脱落するかも(´;ω;`)
後半はロマンスがメインです。リバティが大人になり、大富豪の紳士と知り合う所から、話の雰囲気は一変。リバティ半生記から、ロマンスの要素へシフト転換といったところ。
悲しく辛い彼女の人生に一筋の光が見え始め、ここサクサク読み進められます。
大富豪の紳士が、リバティと知り合い、彼女を見込み彼個人秘書の仕事を依頼します。
ストーリー半分の段階で、ヒーロー(やっと)ゲイジの登場。ちょーっとヒーロー登場がおそいかなぁ。
ゲイジは、父親がつれてきたリバティを「ひょっとしてパパの愛人?」とロマンス業界のド定番の疑惑をかけ、秘書とは名ばかりなのではないか、と厳しくリバティにあたります。
母親が死ぬ間際に生んだ幼い妹を育てていかなければいけないリバティは、ゲイジに辛く当たられながらも、割り切り秘書の仕事に取り組もうと頑張るんですよ。
まぁ、誤解がとけるのも差ほど時間がかからず、一生懸命生きてるリバティに心ひかれるのはしかたない。もともとは、寛容でお金ももってるヒーローなんでねぇ。
終盤、リバティにもようやく幸せ到来か、と思いきや、トレーラーハウス時代の淡き初恋の相手と再会して。
彼とゲイジの間で、リバティの心がゆれにゆれ。
だって、憧れの人。つらい時期、ずっと自分をささえてくれてた人じゃないですか??結構、このあたりひっぱる感じだし、この対抗馬の初恋の君、「泥臭い」んですよねぇ。
まぁ、大分、はしょっちゃいましたけど。
ロマンス小説は幸せな気分になりたいために読む、という前提だと読み進めるのにつらい一冊だし、2巻目にストーリー続くんで正直後味わるい。
ただ、胸にずしんとくるんで、ちょっと重めのラブロマンスがよみたいかたや、軽めのハーレクインロマンス系だとちょっと物足りないかなぁ、という人向けのロマンスです。