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リンダ・ハワード『夜を忘れたい』を読んだ感想

共感能力に秀でた霊能力者マーリーと、オーランド市警デーンのロマンス。二人は女性連続殺人事件の情報提供者と刑事として知り合います。

 

 

情報提供者は銀行勤めの28歳 マーリー。いかにもお堅い装いですが、彼女は、実は有名な「霊能力者」。

 

 

リアルすぎる情報に、デーンは疑いの眼差しを向けます。現場を「目撃」していなければ、知りえない情報。霊能力なんて本当にあるのか?

リンダ特有の熱い男の気持ちがあふれる作品。いや、あふれかえってこの作品は、ちょっと暑苦しい?ヒロインが霊能力者設定も斬新です。かっこいいだけじゃないヒーローも、なかなかオツな作品。

 

『夜を忘れたい』を読んだ感想

リンダ作品のヒーローは、職務に忠実で、自らの信念を決して曲げない。刑事や警官の設定が多いのも特徴で、男臭さむんむん。

 

 

ちょっと石頭で融通がきかないのが、可愛くもあり、うざくもあり、そしてねちょく粘り強くもあり(笑)

 

 

そんなリンダ作品の愛すべきヒーローなのですが、この作品のデーンは、さらに輪をかけてます。

 

・空気が読めない。←嘘がつけない。ちょっとした、嘘ついとけば、丸く収まる時もあるのに。

 

 

・センスが悪い。←これは致命的。びっくり組み合わせ。シャツにアイロンかけてきただけで、職場は騒然。

 

 

・そして、マーリーといると何故か股間が気になる。←猫が爪も立てられないらしい。

 

 

それはそれは、笑えてしまうくらいまっすぐで、石頭。職務に忠実で、時として下劣な方法もつく。

 

 

けれど、デーンは女性のモテモテなのは、女性にはめっぽう優しいから。それは、愛すべきマーリーにも例外ではなく( ´艸`)

 

 

彼女は、銀行の電算室におつとめの銀行レディ。それは表向きの顔で、実は強力な霊能力者。

 

 

わけ合って、能力が低下はしていますが、ここ最近また「何か」を感じ始めたらしい。
本当は、静かな生活を壊したくないけれど、このまま連続殺人犯を野放しにさせておけない。

 

 

勇気を振り絞り、自分が「視た」ビジョンを警察に伝えます。デーンは、そんな超常現象的な事象を信じるタイプでもなく、マーリーを容疑者リストの筆頭に加えるのですが・・・

 

 

でも、おかしなもので、いやロマンスの鉄板の流れとして、疑わしいマーリーに何故か惹かれてしまうデーン。このあたりから彼、大変なことになってます。<イロイロと

 

 

ストーリーが進み、彼女の殺人の疑いが晴れ、押せ押せでデーンは彼女の家に転がり込みます。

 

 

その「現象」が起きる時のマーリーの無防備さを心配し、そして孤独さをいやしてやりたいという愛情から。

 

 

身よりもなく、人とは違う能力を持ったが故に、孤独感にさいなまれる彼女を、守ってやりたい。

 

 

一方、デーン@石頭に怒り心頭のマーリーですが、いつしか彼に守られる心地よさと、湧き上がる熱い欲求を抑えきれず彼と関係を結びます。

 

 

孤独が癒されるひと時が、愛に変化していき、もういろいろな意味で、むんむんの展開(笑)

 

そして、連続殺人が収まる気配もなく、第二の事件、第三の事件が発生。二人の蜜月と、同時進行なのですが・・・・

 

 

お察しの通りかなりのニブというか、自分勝手ぶりで。最後、マーリーは匙を投げるセリフが!

「主よ、お助けください。この男は大木のように鈍いのです。

 

サスペンスではありますが、シリアスじゃないですよ。なかなか強烈個性のヒーローが楽しめる一冊ですので。是非是非。

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